今回のX1 Carbonは約1カ月の試用期間でしたが、使い勝手のよさにはかなり惚れ込みました。中でも、キーボードのストローク感が非常に気持ちよかったのが好印象。

最近では、キーボード最上段のファンクションキー群が液晶の明るさやボリュームなどの機能ボタンになっていて、ファンクションキーとして使うにはFnキーを押しながら操作するモデルが増えています(通常のファンクションキーとして設定変更できるモデルもあります)。X1 Carbonも基本は機能ボタンですが、「FnLock」ができるため、標準状態でファンクションキーとして設定できます。カタカナや欧文への変換にファンクションキーをよく使う筆者にとって、非常に便利でした。

  • コヤマタカヒロのモバイルノート実戦記 - ThinkPad X1 Carbon・第2回

    キーボードの中でも特に評価したいのがこのカーソルキーまわり。右手小指で操作するエリアですが、「PgUp/Dn」キーと左右キーの形状が異なっているため、誤入力しにくいのです

仕様面で気になったのは、SDカードスロット搭載しないことのみ(microSDXCスロットは装備)。これはUSB接続のカードリーダーを用意することで対応可能です。

約1カ月使用した結果、本気でX1 Carbonの購入を考えるほどに気に入った状態になりました。購入するとなると悩ましいのが、仕様の確定です。発売当初から発生していた、内蔵LTEモジュールのトラブルも2018年夏ごろには解決しており、LTEモジュールの搭載は必須。あとは液晶ディスプレイとメモリ、ストレージ容量などを決める必要があります。

量販店向けモデルと異なり、直販モデルは発売から時間が経っても、値下がりすることはあまりありません。レノボの直販モデルは定期的にeクーポンを発行しており、一定の割引を受けられますが、eクーポンの割引率や割引タイミングがちょくちょく変わるため、安い瞬間を見逃したあとは買いにくくなります。また、一部の仕様で選択肢が減ったり、なくなったりすることもあるので、注意が必要。買うからには、自分にとってベストな仕様で注文していですからね。

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    2018年9月上旬での直販モデルの構成案。液晶ディスプレイのHDR対応とタッチ対応が、カスタマイズメニューから姿を消していました

X1 Carbonは、基本性能に加えてディスプレイの品質が高く、さらにキーボードの入力性が非常に優秀でした。そして、USB PD対応のUSB Type-C端子を活用できるのもポイント。持ち歩くノートパソコンに対して、高性能と使い勝手を求めるユーザーには、非常に魅力的なモデルだといえます。

ただし、X1 Carbonの価格は液晶ディスプレイやストレージ容量など仕様によって、10万円台から30万円近くまで大きく変動するため、必要な機能を見極めることが大切です。高性能を搭載できるプレミアムなモバイルノートパソコンだけに、できるだけハイスペックな仕様を選択すれば、長く第一線で活躍できそうです。