デルは9月4日、同社のゲーミングパソコンブランド「ALIENWARE」が大阪を活動拠点としているeスポーツチーム「CYCLOPS athlete gaming(以下CYCLOPSと略記)」へスポンサー契約を締結したことを発表しました。今回締結したのは1年間の契約で、CYCLOPSへ機材・資金の提供を行い、選手ユニフォームにロゴが入ります。また、共同でのプロモーション活動を行うとなっています。

  • フォトセッションから。左からデル コンシューマー&ビジネスマーケティング統括本部 本部長の田尻祥一氏、eスポーツコネクトの伊草雅幸社長、CYCLOPS athlete gaming所属ゲーマーのたぬかな選手、CYCLOPS athlete gaming所属ストリーマーのキマリ=ロンゾ選手、デル ALIENWAREマーケティングシニアディレクターの柳澤真吾氏

冒頭であいさつしたデル コンシューマー&ビジネスマーケティング統括本部 本部長の田尻祥一氏は、先日行われたアジア大会でeスポーツが取り上げられたこともあり、盛り上がりが大きく、「ゲームは一部の人達が楽しむもの」というイメージが大きく広がりを見せていると説明しました。

デルでは、かねてよりハイエンド向けのゲーミングブランドとしてALIENWAREを展開していますが、2015年後半から(DELLブランドの)ゲーミング専用パソコンを発売。売り上げは好調でマーケットのすそ野の広がりを見せていると言います。

  • デル コンシューマー&ビジネスマーケティング統括本部 本部長の田尻祥一氏

スポンサー契約の詳細はデル ALIENWAREマーケティングシニアディレクターの柳澤真吾氏が説明しました。日本のALIENWAREはユーザー目線のマーケティングを重視していますが、昨今のeスポーツのトレンドの盛り上がりからコアゲーマーのみならず、多くの人と接触するためにチームへのスポンサーを行うことになったといいます。

CYCLOPSを選んだ理由として、ALIENWARE同様にユーザー目線の施策を行っており、世界を目標として戦える選手がそろっていること、そして運営会社(eスポーツコネクト)のチームマネジメントがよいため、ALIENWAREのブランド価値を上げる「win-winの関係」になれるという3点を挙げています。

  • デル ALIENWAREマーケティングシニアディレクターの柳澤真吾氏

機材としてALIENWARE auroraとモニターのWA2518Hを15台ずつ提供し、今後遠征に向けた選手のためにノートPCも提供する予定となっています。

CYCLOPS側からはeスポーツコネクトの伊草雅幸社長があいさつ。「ワールドワイドでみると、eスポーツはPCゲームが主流。われわれは世界で活躍することを大前提としているので、ALIENWAREのスポンサードを受けたのは光栄で、今後ブランド価値を高めるための活動を行いたい」とコメントしました。

  • CYCLOPS athlete gamingとのスポンサード内容。ユニフォームへのロゴ提出と機材提供とプロモーション提携が挙げれれているが、資金提供も行われる

  • 一般向けにはTwitterキャンペーンが行われ、主にCYCLOPSファン向けの豪華プレゼントが抽選で当たるとの事

CYCLOPS所属選手として格闘ゲーム部門のたぬかな選手とストリーム部門のキマリ=ロンゾ選手が登場。キマリ=ロンゾ選手は中学時代にALIENWAREを見てカッコイイ、欲しいと思っていたが(中学時代には入手する)願いは叶わなかったとコメント。PUBGはマシンスペックを必要とするゲームなので心強いといいます。

たぬかな選手はノートPCを触らせてもらったが、比較的軽くて持ち運びしやすいので海外の遠征時にこれで練習をして活躍したいとコメントしていました。

  • CYCLOPS athlete gamingからは二名の選手が登壇。左が格闘ゲーム部門に所属するたぬかな選手、右がストリーマー部門に所属するキマリ=ロンゾ選手

  • たぬかな選手の左袖にALIENWAREロゴが付いているが、これが最終版ユニフォーム(仮)とのこと。かぶっているのはレッドブル・アスリートの帽子

  • 当日はSFIDA所属の刈選手と共に鉄拳7のエキシビションマッチが行われた

普及帯のゲーミングモニター2製品とDELL Gシリーズの拡充も

また普及帯ゲーミング製品の拡充のためのモニターとノートPCそれぞれ2製品の説明が行われました。

DELLブランドでは「Gシリーズ」としてゲーミングノート製品を発売中で、いずれもNVIDIA製GPUを搭載しており、ゲームやグラフィックを重視するユーザーに向けた製品となっています。今回はポートフォリオを拡充し、Dell G3 17の追加およびDell G7 15の製品強化が行われました。両製品ともに8月21日より提供を開始しています。

  • Dell G3 17を持つデル ゲーミングビジネスデベロップメントマネージャーの大島隆宏氏

  • 日本でもGシリーズ全製品の取り扱いを開始

Dell G3 17はG3のスリム筐体(厚み25mm)をそのままに17.3インチのフルHD液晶を搭載したモデルで、日本ではGシリーズ初の17インチモデルとなります。さらに最上位モデルにはGeForce GTX 1060 Max-Qデザイン 6GBも用意されました。Dell G7 15にはCore i9-8950HK搭載モデルを追加し、CPUの差別化を図っています。

  • Dell G3 17は17.3インチ液晶と大型だ。GeForce GTX 1060Tiモデルもあり、多くのゲームタイトルが快適に動作するだろう

  • Dell G7 15はG5との差別化要素もふくめCore i9-8950HKを搭載したモデルを投入した

  • デバイスマネージャーを見たところ、Core i9-8950HKが搭載されていることがわかる

説明を行ったデル ゲーミングビジネスデベロップメントマネージャーの大島 隆宏氏は「デルは伝統的にハイエンドノートパソコンに注力しているが、Gシリーズもその伝統を踏襲しており、ゲーミング市場を盛り上げたい」と説明していました。

ゲーミングディスプレイに関しては、エントリ向けの2製品が8月31日に投入されました。S2419HGFは24型フルHD、S2719DGFは27型のQHDディスプレイです。どちらもリーコンブルーのメタリック筐体を採用しており、エントリ製品ながら高さ調整や回転機能も含まれており応答速度1ms(GtoG)とFPSゲームのようなタイトルでも利用できるスペックを持っています。

さらにS2419HGFは144Hz、S2719DGFは155Hzと高いリフレッシュレートで、両製品ともAMD FreeSyncに対応しており、ゲーム利用向けです。S2719DGFはQHD対応なだけでなく、USBポート出力が多くマルチディスプレイ向けの3辺狭額ベゼルとなっているのも特徴となっています。

DELLのディスプレイは全製品が3年間保証(4年以降はオプション)に加えて、不良時にデルから交換品を先に送ってくれる「良品先出サポート」が魅力です。また、今回の製品はエントリ製品としては珍しいパネルに輝点ピクセル欠陥があれば良品に交換される「プレミアムパネル保証」が付いています(黒点欠陥は対象外)。

説明を行ったデル フィールドマーケティングマネージャーの鈴木快林氏は「従来のデルゲーミングディスプレイはコアゲーマー向けが目立っていたが、今回の投入で幅広いユーザーに訴求したい」と説明していました。

  • デル フィールドマーケティングマネージャーの鈴木快林氏

  • ゲーミングの盛り上がりに対応するため、すそ野拡大としてエントリモデルの製品を増強

  • S2419HGFは24型のフルHD TNパネルを使用したゲーミングディスプレイ

  • S2719DGFは27型のQHD TNパネルを使用したゲーミングディスプレイ。どちらもFreeSync対応

  • S2419HGFの背面。メタリックカラーのボディにリーコンブルーのDELLロゴがついている。台座も比較的小さめだ

  • 両製品ともチルト、スイベル、ピボット対応でシューティングゲームならば縦長画面のメリットが出るかもしれない

  • S2719DGFは最近のDELLディスプレイでおなじみの3辺狭額ベゼルを採用。横長マルチディスプレイで威力を発揮しそうだ

  • S2719DGFは本体の左下にUSB3.0コネクタx2とヘッドフォン端子も用意されている

  • 会場には周辺機器も展示。ワイヤレス・ゲーミング・ヘッドセット AW988も数日前から秋葉原の「ALIENWARE STORE AKIBA x Dell Real Site」で展示が始まったということなので、気になる人は秋葉原に行くとよいだろう