Appleが発表した2018年第3四半期決算において、iPadの販売台数は1,153万3,000台で前年同期比1%増、売上高は47億4,100万ドルで前年同期比5%減となった。またMacは372万台を販売し、前年同期比13%減、売上高は53億3,000万ドルで前年同期比5%減となった。

Appleの売上高に占めるシェアは、iPadが9%、Macが10%。同じ時期、iPhoneは売上高のシェア56%、サービス部門は18%、その他の製品は7%となった。iPhoneが柱であることは変わらないが、サービス部門がiPadとMacを合計した売上高に迫っている点に注目だ。

  • クアッドコアとなり、性能が大幅に向上した2018年モデルのMacBook Pro 13インチTouch Barモデル

Macの販売台数については懸念が募る結果となった。372万台という販売台数は、第3四半期で比較すると2010年以来最も少ない数字となった。それもあってか、決算の電話会議でも、Macに関する話題は少なく、CFOのLuca Maestri氏が「購入者の6割が新規ユーザー」と言及するに留まった。

Appleは主力製品となるMacBook Proの2018年モデルを7月12日に発表しているが、2018年第3四半期決算には含まれていない。2018年モデルでは、13インチMacBook Proをデュアルコアからクアッドコアへ、15インチモデルとクアッドコアから6コアへ刷新し、それぞれ性能を2倍、70%向上させ、ユーザーからは好意的に受け止められている。

2018年第4四半期は3カ月のほぼ全ての期間、これらの新型MacBook Proの数字が反映されることになるのだが、2018年第3四半期決算でも、Macに関して、ある傾向を見つけることができた。

iPhoneでも注目される1台あたりの平均販売価格は、前年同期は1302.89ドルだったが、2018年第3四半期は、1432.80ドルと130ドルあまり上昇している。性能の高い上位機種の割合が増加しているのだ。

より性能の高いモデルへの期待があり、それにAppleが応える形で新モデルのラインナップが決まっているとも言えるのではないだろうか。

MacBookシリーズでは、今回、12インチRetinaディスプレイを備えるMacBook、13インチMacBook Pro(Touch Bar非搭載モデル)、MacBook Airの3モデルは刷新されなかった。これらのモデルは前述の平均販売価格を下回るラインであるが、販売台数への貢献度は高い。そのラインナップの新製品への期待も、もちろんある一方で、低価格モデルをiPadに任せるという可能性もあり、今後の展開がどうなるのか注視したい。