高性能な第8世代Coreプロセッサを採用

今回試したモデルは、CPUに4コア/8スレッドの第8世代Intel Core i7-8550U(1.8GHz/最大4.0GHz)を、グラフィックスにCPU内蔵のIntel UHD Graphics 620、ストレージは1TBのSSD(PCI Express 3.0 x4接続)を搭載していました。

Windowsシステム評価ツールで確認したところ、プロセッサは9.1、ストレージのスコアは9.2と非常に高いスコアでした。PCの総合的な性能をはかるベンチマークテスト、PCMark10でも、総合スコアが3457と普段使いには十分すぎる性能を持っていることがわかります。

  • Windowsシステム評価ツールでは、プロセッサやメモリのスコアが9.1と非常に高い数値でした

  • PCMark10では、PCの基本性能を示すEssentialsが7362、ビジネスアプリのパフォーマンスを示すProductivityが5709と高く、快適に使用できることがわかります

  • CrystalDiskMarkでストレージのスピードをチェックしたところ、シーケンシャルリードが3300MB/sを超えており、非常に高速なSSDであることがわかります

グラフィックスはCPU内蔵のものなので、外部グラフィックスを搭載した製品に比べれ物足りない印象はあります。とは言っても、ビジネス文書の作成や画像編集などには十分すぎる性能で、実際OfficeやPhotoshopで快適に作業することができました。

  • グラフィックス性能をはかるベンチマーク、3DMARKでは、ミドルレンジPC向けテストのSky Diverで3609、ややエントリーPC向けのCloud Gateで6863という成績でした。軽めのゲームなら快適にプレイできる性能です

バッテリーは、メーカーの公称値では約11.2時間となっています。そこで、実際にバッテリーベンチマークソフト「BBench」を使ってバッテリー駆動時間を計測してみました(その際、ASUS Battery Health Chargingは「フルキャパシティモード」に、電源プランは「省電力」、画面の明るさは「40%」にし、BBenchは「60秒間隔でのWeb巡回」と「10秒間隔でのキーストローク」に設定しています)。

  • ASUS Battery Health Chargingは、用途に応じて充電モードを選択できるユーティリティです。自宅などの電源がある場所でおもにACアダプターをつないで使用する場合は「マックスライフモード」にすると、バッテリーの劣化を抑え、寿命を伸ばすことができます

その結果、9時間43分の駆動が可能でした。公称値には少しおよびませんでしたが、本体のコンパクトさを考えれば十分すぎる結果。Web閲覧やメールチェックなどの軽い作業がメインなら、ACアダプターがなくても1泊程度の旅行や出張には対応できそうです。

もっとも、ACアダプターはUSB Type-Cに接続するタイプで小型軽量なので、本体と一緒に持ち運んでもあまり負担には感じませんでした。出先で負荷の高い作業をする予定があり、できるだけ電源につないで使用したい場合にはありがたいポイントです。

  • ACアダプターは小型軽量で、電源コードを含めて手のひらにすっぽり入ってしまいます

  • 本体左側面には、USB3.1(Type-C/Gen1)を搭載しています

  • 本体右側面には、Thunderbolt (Type-C)×2、マイクロホン/ヘッドホン・コンボジャック×1を搭載しています。左右合わせてUSB Type-Cポートが3基ありますが、ACアダプターはどのポートにつないでもOKです

  • 製品には「ASUSミニドック」が付属しており、USB3.0×1、HDMI×1、Type-C(本体充電用)×1を拡張することができます

静かな場所でも周囲に気兼ねなく使用できる

本機を実際にさまざまな場所で使用して好印象だったのが、「Quiet Fan」というツールでファンの動作モードを気軽に切り替えられる点です。オンにすればファンの動作音を抑え、静かな場所でも周囲に気兼ねなく使用することができます。逆に、オフにすれば本機のパフォーマンスの高さを生かして快適に作業することが可能です。

  • 「Quiet Fan」というツールを使うと、ファンの動作音を抑えることができます

このほか、内蔵ステレオスピーカーの立体的で臨場感あるサウンドにも好感を抱きました。ASUSと老舗のオーディオメーカー、Harman/Kardonがタッグを組んで開発したというだけあって、一般的なノートPCの内蔵スピーカーとは思えないクオリティでした。

最近は、NetflixやAmazonプライム・ビデオ、YouTubeなどの動画配信サービスで4Kコンテンツの配信が行われていますが、こうした高画質・高音質コンテンツを楽しみたいというときにも本機は活躍しそうです。ビジネスからエンタメまでマルチに使えて、毎日持ち歩いても負担に感じないノートPCを探している人には、ぜひ注目してほしい製品です。

  • 高品位4Kディスプレイと高音質ステレオスピーカーを搭載した「ASUS ZenBook S (UX391UA)」。ビジネスからエンタメまで、さまざまなシーンで活躍しそうです

製品名 ASUS ZenBook S (UX391UA)
CPU Intel Core i7-8550U (1.8GHz/最大4.0GHz)
メモリ 16GB
ストレージ 1TB SSD (PCI Express 3.0 x4接続)
グラフィックス Intel UHD Graphics 620 (CPU内蔵)
ディスプレイ 13.3型4K-UHD (3,840×2,160ピクセル)
通信機能 IEEE802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.1
インタフェース Thunderbolt 3 (Type-C)×2、USB3.1(Type-C/Gen1)、マイクロホン/ヘッドホン・コンボジャック
サイズ/重さ W311mm×D213.75mm×H12.9mm/約1.08kg