本機をはじめて手に持ったとき、ちょっと心配だったのがバッテリーの持ちです。写真で見る以上に薄く軽かったので、バッテリ駆動時間はあまり期待できないのではないかと思いました。

そこで、実際にバッテリーベンチマークソフト「BBench」を使ってバッテリー駆動時間を計測してみました(その際、電源プランは「省電力」に、画面の明るさは「40%」に、BBenchは「60秒間隔でのWeb巡回」と「10秒間隔でのキーストローク」に設定しています)。

その結果、7時間50分の駆動が可能でした。公称の10時間には少しおよびませんでしたが、1.19kgという本体の軽さを考えれば十分満足できる結果です。付属のACアダプターは比較的小型軽量タイプですが、電源コードが少し太めでかさばるのが少々残念。それだけにバッテリ駆動時間の長さは有り難いです。

  • 付属のACアダプタ

ゲーミングマシンの長所を活かしたビジネスPC

本機を実際に仕事で使ってみてちょっと気になったのが、フルパワー時のファンの音です。通常の作業では全速力で回らないので静かなのですが、高負荷時は周りの目が少し気になるくらいの音がします。

  • 排気口はヒンジ裏側に搭載。ちなみに「MSI Gragon Center」というアプリでファン速度を最大の「Cooler Boost」にするとかなり大きな風切り音がします。静かな場所で使う場合は「自動」がオススメです

それを除けば、欠点らしい欠点は見当たりません。薄型軽量の本体に高速なCPUとグラフィックス、豊富なインターフェイスを搭載しており、ビジネスシーンやクリエイティブワークには非常に頼りになる製品だと思います。ゲーミングPCの長所をうまくビジネスPCと融合させた印象です。

最近は、CPU内蔵グラフィックスの性能もかなり上がってきていますが、写真編集や動画編集などでは、まだまだ力不足を感じるシーンは少なくありません。1.19kgという軽量モバイルノートPCでありながら、単体グラフィックスも内蔵した「PS42 8RB」は、モビリティとパフォーマンスを両立したいというユーザーの願いを叶える、有力な選択肢であると言えそうです。

  • 本体左側面には、HDMI、USB Type-C、ヘッドホン出力/マイク入力コンボポートを備えています

  • 本体右側面には、USB 3.1×2、USB Type-C、SDカードリーダーを搭載しています