AppleはiOS 12で新たに70種類の絵文字を追加する。加えて、前述の役員ページのように、iOS 12とiPhone Xや今年の秋に期待される新型iPhoneのTureDepthカメラによって、絵文字を動かせるMemojiが導入される。

普段親しんでいる絵文字を動かしたり、自分が絵文字になったりする世界は、控えめに言っても楽しいものになるだろう。

しかし、Appleの絵文字におけるリーダーシップも、過度な政治的メッセージを忍ばせたり、差異化を進め過ぎると、結果として使用人口を減らしてしまう可能性も孕んでいる。今後、より多くの人々に使ってもらうためにも、広い視野を持った舵取りが重要になっていくのではないだろうか。

松村太郎(まつむらたろう)


1980年生まれ・米国カリフォルニア州バークレー在住のジャーナリスト・著者。慶應義塾大学政策・メディア研究科修士課程修了。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、キャスタリア株式会社取締役研究責任者、ビジネス・ブレークスルー大学講師。近著に「LinkedInスタートブック」(日経BP刊)、「スマートフォン新時代」(NTT出版刊)、「ソーシャルラーニング入門」(日経BP刊)など。ウェブサイトはこちら / Twitter @taromatsumura