KDDIは7月18日、ホームIoTサービス「au HOME」のアップデートを発表しました。声で家電が動かせるだけでなく、家族とのコミュニケーションにも対応し、またデバイス間の連携も行えるようになります。

  • KDDIは18日、au HOMEのアップデートを発表しました

このほかハブとなるスマートスピーカーはGoogle Homeに加えて、新たに全てのGoogleアシスタント、およびAmazon echoシリーズに対応。すでにスマートスピーカーを持っている方なら、わずかな追加投資で家の中を「スマートホーム化」できそうです。

子どものいる家庭に安心感を

au HOMEは、昨夏より提供を開始したサービス。この夏のアップデートで、日常生活をより便利にする機能が追加されます。そのひとつ、「新しいコミュニケーション機能」については、次のようなデモが行われました。

学校から帰宅した小学生が、家で留守番をしています。普段から、帰宅したらまず宿題をするようにと言われているのでしょう、計算ドリルを終えると子どもはスマートスピーカーに「パパ、宿題が終わったよ」と話しかけました。すると、au HOMEアプリのタイムライン上にはメッセージが送信されます。

  • 学校から帰宅した小学生が、Google Home Miniに話しかけて親にメッセージを送信する様子

  • au HOMEアプリのタイムラインには、子どもからのメッセージが表示されます。ここでカメラボタンをタップすることで、部屋のネットワークカメラとつながります

それを確認した父親は、タイムライン上の「カメラ」ボタンを押して、部屋に設置されたネットワークカメラ01を起動。あとは子どもの顔を見ながら「そうしたら、遊びに行っても良いよ」などと会話を続けました。

  • 部屋のネットワークカメラ01からau HOMEアプリに送られる映像は画角が広く、画質は鮮明で、また遅延はないようでした

  • au HOMEデバイスのひとつ、ネットワークカメラ01。機器代金は10,800円(税抜、以下同)

同機能は親に、外出先からいつでも子どもと会話できる安心感を提供します。また子どもにとってはスマートフォンを持っていなくても親にメッセージを送れる、留守番のときの心強い味方となりそうです。この新しいコミュニケーション機能は8月7日から提供を開始する予定で対応するスマートスピーカー製品も、同日より拡充されます。

利用シーンが広がる、デバイス間の連携

このほか8月下旬以降のアップデートにより、デバイス間の連携も利用できるようになります。au HOMEデバイスとして、すでに開閉センサー、マルチセンサー、鍵 開閉状況センサー、赤外線リモコン、スマートプラグなどの製品が展開されていますが、新たに4製品がラインナップに追加されます。これらを連携することで「ドアが開いたら照明が点灯する」といった使い方が可能になるわけです。

  • ラインナップに追加される(左上から時計回りに)開閉センサー02(6,000円)、モーションセンサー01(6,600円)、スマートプラグ02(6,600円)、ネットワークカメラ02(19,300円)

手応えは? LINE Clovaには対応するの?

質疑応答に、KDDIホームIoT企画部の菅原弘晃氏、加藤圭氏、森永信太郎氏が対応しました。手応えについて聞かれると、菅原氏は「2017年のスタート当初は苦戦しましたが、徐々に数も伸びてきました。IoT商材なので、リテラシーがある方からの引き合いがあります。やはり、スマートスピーカーとセットで考えているお客様が多いようです」と回答しました。

  • (左から)KDDIホームIoT企画部 サービス企画1G マネージャーの菅原弘晃氏、加藤圭氏、ホームIoT企画部 アライアンス企画Gの森永信太郎氏

ちなみにau HOMEデバイスの中では、ネットワークカメラがいちばんの人気で、その次が赤外線リモコンとのこと。例えばGoogle Homeに「OK Google, 冷房を26度に設定して」と話しかければ、その指示が赤外線リモコンに飛び、結果的にエアコンを操作できるわけで、スマートホーム化の手始めとして赤外線リモコンは用途が明確で最適といえるのでしょう。

  • スマートスピーカー×赤外線リモコン×家電の利用例

販路については、7月19日からビックカメラでも取り扱いがはじまります。加藤氏は「家電量販店なら、シーリングライト、エアコンなど実際の製品を使用したデモが行えます。音声操作で大型の照明が点灯できれば、お客さんも驚くでしょう」として、パートナー企業との連携に期待を寄せます。

  • auショップでは(スペースの都合などから)実施が難しい派手なデモも、家電量販店なら実施できる、と担当者

スマートスピーカーは飽きが早いと言われているが、との質問に森永氏は「スマートスピーカーを買ってはみたものの、使い方が分からない、と考えているお客様は一定数いらっしゃいます。今回の機能拡張は、そのような層に向けたもの。ホームIoTとして使えるのなら使ってみようじゃないかと、考えてもらえたら」と説明します。なお、2018夏から拡充されるスマートスピーカーのラインナップにLINE Clovaシリーズは含まれていません。対応予定は「現時点では未定」とのことでした。