ニコンの海外現地法人は7月10日、デジカメの新製品「COOLPIX P1000」を発表した。高倍率ズームレンズを搭載するネオ一眼タイプのレンズ一体型モデルで、最大3,000mmもの超望遠撮影に対応したのが特徴。レンズのズーム倍率は、100倍を大きく上回る光学125倍。デジタル一眼レフでも不可能な圧倒的な超望遠撮影が楽しめることが話題を呼びそうだ。

米国での実売価格は999.95ドル(約111,000円)で、発売は9月の予定。日本での販売は未定。

  • 最大3,000mmもの超望遠撮影に対応するニコンのレンズ一体型デジカメ「COOLPIX P1000」

COOLPIX P1000のレンズは、35mm判換算で24~3,000mm相当(F2.8-8.0)の光学125倍ズーム。ニコンは、2015年3月に2,000mm相当までカバーする光学83倍ズーム機「COOLPIX P900」を発売したが、今回のCOOLPIX P1000で一気に3,000mmまでステップアップすることになる。デジタルズームを併用するダイナミックファインズームを有効にすると、6,000mm相当(250倍ズーム相当)での撮影も可能。

  • ケタ違いの光学125倍ズームレンズを搭載していながら、意外とコンパクトにまとまっている。シャッターボタン手前のダイヤルは物理的に回る構造ではなく、光学センサーを用いたこれまでにない構造になっているようだ

  • 電源オフの状態でも、奥行きは18cmを超える。レンズ部分にリングを搭載するのがCOOLPIX P900にはないポイントだ

  • 望遠端までズームしたところ。全長がかなり長くなる

撮像素子は1/2.3型の裏面照射型CMOSセンサーで、画素は約1,600万画素。ISO感度は最高ISO6,400。新たに、RAW形式での撮影にも対応した。オートフォーカスも高速化し、野鳥などの野生動物やサッカーなどのスポーツの撮影にも対応するという。光学式手ぶれ補正機構は5軸補正対応で、5段分の補正が可能。動画は4K画質で撮影できる(3,840x2,160ドット/30p、25p)。

  • 内蔵ストロボも搭載する。シャッターボタン手前のダイヤルのような機構は、透明な部分がちょっと盛り上がっているのが分かる

背面には有機ELパネル(230万ドット)を内蔵する電子ビューファインダーを搭載するほか、バリアングル式の3.2型液晶(92.1万ドット)も搭載する。本体サイズはW146.3×H118.8×D181.3mm、重さは1,415g(メモリーカード、バッテリー含む)。

  • アイセンサー付きの電子ビューファインダーを搭載する

  • 背面液晶はバリアングル式となる