富士通クライアントコンピューティングは12日、同社製PC「LIFEBOOK」「ESPRIMO」2018年夏モデルを発表しました。
国内初をうたう小学生向けノートPC「LIFEBOOK LH」シリーズを7月26日に発売。また、15.6型ノートPC「LIFEBOOK AH」シリーズおよび、デスクトップPC「ESPRIMO FH」シリーズの計7機種についてOSやOfficeをアップデートし、6月12日から順次販売開始します。
国内初、小学生向けに設計した14型ノートPC
富士通クライアントコンピューティングの2018年夏PCの中で、最も注目したいのが、小学生をターゲットとした14型ノートPC「LIFEBOOK LH」シリーズ。”小学生が初めて家庭で使用する自分専用のPC”という位置づけの製品で、「子供が使っていて楽しめる」かつ「親が使わせる不安をなくす」という、親と子ども双方の視点から、製品の企画、開発を進めたといいます。
特徴は、落としたり踏んだりしても耐えられる堅牢設計や、子ども向けのプログラミングソフトや学習ドリルの搭載、本体を周辺機器と一緒にしまえる専用の「お道具箱」の付属など。本体周辺はゴムで覆われており、耐衝撃性を高めているほか、手で持ちやすいグリップ機能も兼ねています。
学習用コンテンツも搭載。ブロックをつないでいくことで、プログラミングの基礎を学べる「プログラミングゼミ」や、学研の「スマートドリル」、オンライン英会話「Kimini英会話」などを搭載。学習状況に合わせて、継続的に学習できるよう、コンテンツのアップデートも重ねていくといいます。
「楽しい学習体験」を大事に。”探求する力”の成長を目指す
富士通クライアントコンピューティング 代表取締役社長の齋藤邦彰氏は、2020年に必修化するプログラミング学習に触れ、「興味がある子だけが身に着けていればいい知識だったが、今後は誰もが知らなければいけない知識になる。また、探求する力も大事。知る、覚えるといった従来型学習だけでなく、問題や課題に対し、自分の持つ力を使って正しい解答を導き出すことが大事になる」と、「LIFEBOOK LH」シリーズの開発背景を語りました。
同社は、学校向けに納入する文教向けタブレットで高いシェアを持っています。開発には、これら文教向けの製品開発で蓄えたノウハウも活かされていると強調。
齋藤社長は「PCが使えればすぐ成績があがりスキルが身につくわけではない」とした上で、「重要なのはPCを買うことではなく”学び”自体であり、学びを通して成長していくことが大事。セキュリティや堅牢設計、使いやすさはPCメーカーとして当然こだわっているが、今回何よりも重視したのは、学習体験をいかに楽しくできるか」と話しました。
ラインナップと価格は、画面が回転するコンバーチブル型でタッチ対応の上位モデル「LH55/C2」が税別90,000円強、クラムシェル型の標準モデル「LH35/C2」が税別70,000円前後。販売は、量販店など個人向けチャネルで始まりますが、齋藤社長は「受け入れられるなら、あらゆるチャネルを使っていきたい」としています。
15.6型ノートPC「LIFEBOOK AH」シリーズが進化
「LIFEBOOK LH」シリーズ以外の2018年夏モデルも簡単に紹介していきましょう。15.6型ノート「LIFEBOOK AH」2018年夏モデルでは、「AH77/C2」「AH53/C2」「AH45/C2」「AH42/C2」の4機種が発表。いずれも従来モデルからOSを更新し、最新版となるWindows 10 April 2018 Updateを適用したほか、プロセッサに第8世代Intel Coreシリーズを上位2モデルで採用しました。また、最上位となる「AH77/C2」では前面カメラにWindows Hello対応の顔認証カメラを新搭載しています。
デスクトップPC「ESPRIMO FH」は付属キーボードが小型化
デスクトップPC「ESPRIMO FH」シリーズでは、OSに最新版のWindows 10 April 2018 Updateを適用している以外、ハードウェアは従来モデルと同等となります。しかし同梱の付属キーボードがリニューアルし、サイズが一回り小型化しました。キーボードの入力信号も改善し、より打鍵タイミングに近い入力となっています。
【記事訂正】初出時、LH55/C2の価格を100,000円強、LH35/C2の価格を80,000円強としていましたが、メーカーから訂正がありそれぞれ90,000円強、70,000円強に修正しました(19:36)