ドコモは5月から、3.5GHz+3.5GHz+1.7GHzの3キャリアアグリゲーション(CA)により、最大988Mbpsの通信速度を実現する。これまで、3.5GHz帯に対しては、基地局・端末ともに4本のアンテナで4データを同時に通信する4×4 MIMOと、データ送信量を拡張する256QAM技術に対応していたが、今回新たに、1.7GHz帯で4×4 MIMOに対応。受信速度を従来の下り最大788Mbpsから、下り最大988Mbpsまで拡大した。988Mbps提供エリアは、東名阪の一部エリア。対応端末は、「Galaxy S9」「Galaxy S9+」「Zperia XZ2」「Zperia XZ2 Premium」「AQUOS R2 SH-03K」「HUAWEI P20 Pro」の6機種。

また、上り速度も向上。送信時に64QAM技術を導入することで、夏モデルの7機種で、上り最大75Mbpsの通信が可能となった。対象端末は上記6機種に「Zperia XZ2 Compact」を加えた7機種。このほか、5つの周波数帯を束ねる5キャリアアグリゲーションにより、794Mbpsの高速通信エリアが750都市以上に拡大した。

  • 上り・下りともに通信速度が高速化した。エリアと端末に寄るため、恩恵を受けられるのは少し先になりそうだが……

カメラ機能・オーディオ機能

ドコモの2018年新モデルでは、カメラやオーディオに注力した機種が発表された。カメラ機能は、Leica共同開発のトリプルカメラを搭載した「P20 Pro」や、暗所の動画撮影に強みを持つデュアルカメラの「Xperia XZ2 Premium」、動画専用/写真専用カメラで動画と同じ画角で写真も撮れる「AQUOS R2」、カメラの絞りをF1.5~F2.4まで調整できる「Galaxy S9/S9+」などをラインナップ。

オーディオ機能では、Dolby Atmos対応モデルを4機種(Galaxy S9/S9+、AQUOS R2、P20 Pro)揃えた。また、Xperiaシリーズ3機種など、デュアルスピーカー搭載端末も7機種用意している。

docomo with対象機種の拡大

月々の利用料金から毎月1,500円を割り引く「docomo with」料金プラン対象端末も拡大。富士通コネクテッドテクノロジーズ製の「arrows Be」、LG製の「LG style」の2端末が追加された。

  • arrows Beは5月下旬、LG styleは6月下旬に提供される

AIサービス一新。dポイントの投資サービスも

このほか、サービス面では、従来ヒツジのキャラクターで親しまれてきたAIエージェントサービスを一新。「my daiz(マイデイズ)」の名称で、ヒツジの執事に代わり、四角い箱のようなキャラクターが、画面上でユーザーを適宜サポートする。バックグラウンドではAIが活用され、ユーザーの行動やドコモが保有する利用者情報、ユーザーが入力した予定や最適なタイミングを学習して、細かなパーソナライズを実施。使い続けることでより最適な情報・サービスの提案が行えるようになる。

my daizは無料版と有料版(料金:100円/月)が用意され、有料版では企業・自治体などパートナーのサービスやコンテンツと連携され、Push配信にも対応する。

  • パートナーとドコモの各種サービスで、30日の提供時点では56のサービスを用意する

「ポイント投資」サービスは、ドコモのdポイントを運用して投資を疑似体験できるサービス。もともと、投資運用の経験はないものの気になっているユーザーに対し、現金を使わず、気軽に体験できるとしてサービスを開発した。加えて、実際に現金による資産運用が行える「THEO+ docomo」も同時提供。THEO+ docomoは、お金のデザイン社と共同提供する資産運用サービスで、AIを活用し資産を自動運用・アドバイスするロボアドバイザーにより、質問に答えることで最適な運用プランを提示する。せっかくなので、筆者も早速1,000ポイント分を投資。1カ月後、どこまで増えるか(もしくは減るか)楽しみだ。

dポイント投資サービスでは、実際の投資信託の価格に連動して、dポイントが増えたり減ったりと変動する仕組み。運用分はdポイントで還元される。

このほか、NTTドコモとKDDI、ソフトバンクの3社が5月9日に開始したメッセージングサービス「+メッセージ」用アプリは、法人向けに展開するスマートフォン「TOUGHBOOK」を除く10機種にプリインストールされる予定だ。