Mozillaは、5月9日(現地時間)にFirefoxの新バージョンとなる「Firefox 60」をリリースした。前バージョンの59からは、59.0.1~59.0.3がリリースされている。59.0.1では、以下のセキュリティアップデートが行われた。
- Vorbisオーディオデータを処理中の範囲外のメモリ書き込み
- libvorbisの範囲外のメモリ書き込み
- libtremorの範囲外のメモリ書き込み
いずれもセキュリティレベルは最高である。59.0.2では、以下の修正が行われた。
- ハードウェアアクセラレーションが有効な場合、ページレンダリングが正しく行われない
- Windows 7において、アクセシビリティサービスを通じてFirefoxとやりとりするタッチスクリーンまたは特定のサードパーティのデスクトップアプリケーションを使用している際に、クラッシュが発生する問題の修正。問題のある既知のサードパーティアプリケーションは、StickyPasswordとWindows 7タッチスクリーン
- resistFingerprintingが有効になっているキーを使用するサイトでブラウザのキーボードショートカット(例:[Ctrl]+[C]をコピー)が機能しない問題の修正
- 一部のコンピュータでサードパーティのソフトウェアによるCPUやメモリの消費が増える問題の修正
- 「自動プロキシ設定URL」を設定し、そのURLからプロキシ設定をリロードする際に、[オプション]→[一般]→[ネットワークプロキシ]」→[接続設定]でリロードボタンが無効になる問題の修正
- URLフラグメント識別子がサービスワーカーの応答を中断する問題の修正
- 印刷が完了した時点でキャンセルしようとすると、断続的にクラッシュする問題の修正
- DragonFly、FreeBSD、NetBSD、OpenBSD上で壊れたgetUserMedia(オーディオ)で、ビデオチャットアプリが動作しないか、つねにミュートされる問題の修正
- セキュリティ修正[高]:コンポジッターの開放後使用
59.0.3では、以下の修正が行われた。
- 新しいWindows 10 April 2018(version 1803)との互換性の修正
したがって、今回のアップデートは、59.0.3からとなる。本稿では、Firefox 60の新機能ついて紹介したい。
Firefox 60のインストール
すでに自動アップデートが可能な状況になっているが、ここでは手動でアップデートを行おう。Firefoxメニューの[ヘルプ]→[Firefoxについて]を開くと更新が自動的に開始される。[再起動してFirefoxを更新]をクリックする(図1)。
図1 Firefox 60へのアップデート
アップデート後のFirefox 60は、図2のようになる。
図2 バージョン60にアップデート直後のFirefox
新規に、Firefox 60をインストールする場合、FirefoxのWebページからインストーラをダウンロードする(図3)。
図3 Firefoxのダウンロードページ
[Firefox無料ダウンロード]をクリックし、保存したファイルをダブルクリックして、 インストールを開始する(図4)。
図4 Firefox 60のインストール
画面の指示に従い、インストールを進めてほしい。