GfKジャパンによるレポート「2017年のドライブレコーダー販売動向」によると、売れ筋は1万円台前半の低価格モデルと、2万円以上で多機能な高性能モデルに2分化しているといいます。
低価格モデルと高性能モデルの違いは決して少なくありません。高性能モデルは最大撮影解像度が高いうえに画角が広いため、広い範囲をきれいに撮影できます。高性能モデルは付加機能が多いのもポイントで、駐車時の撮影やGPSによる位置や速度の記録、車線はみ出しや追突防止の警告機能なども持っています。低価格モデルでも、走行中に前方を撮影するだけならば十分に活用できますが、予算に余裕があれば2万円以上の高性能モデルを選びたいところです。
しかし、まだドライブレコーダーを持っていない人にとっては、2万円を超える大金をそうポンと出せないのが心情でしょう。
そこで、1万円台前半の低価格帯モデルの中でも売れ筋の「WD300」(ユピテル)と、多機能かつ2万円前後の高性能モデルで最も売れ筋の「DRV-830」(ケンウッド)、さらにAmazonのタイムセールの際に4,000円以下で購入した格安のノーブランド品の3製品を用意。撮影した映像を比較しつつ、価格帯によってどのような差があるのかを比較してみました。
ちなみに、今回用意した格安のノーブランド品は、実は正確なメーカー名や製品名が分かりません。実は、上記の販売ページ以外にも同等の製品とみられる製品が多数存在し、製品名やメーカー名の表記が異なっています。そこで、この記事ではAmazonの販売ページの記載通り「Genios ドライブレコーダー」としました。
この製品は通常で4,000円台、タイムセールで3,000円台と激安ながら、カメラを前後に2台も搭載しており、前方だけでなく車内側も同時に撮影できるのが特徴です。また、バックカメラも付属しており、駐車時の後方確認にも利用できます。画面は4型と大型で、3,000円台とは思えない豪華ぶりです。Amazonの販売ページには「広角170度広角レンズ」や「駐車時録画機能」「WDR」などと記載されており、機能も多そうです。なお、今回は前方の撮影機能のみを比較したため、車内側カメラやバックカメラは試していません。
フロントガラスへの取り付け方の違いは一長一短
今回は、この3つの機種をフロントガラスに並べて取り付け、同じ状況で利用して比較してみました。各製品の設定は、購入時の初期設定のままとしました。
フロントガラスへの取り付けは、WD300とDRV-830が両面テープを利用します。一度取り付けると外すのに苦労するぐらい強力に固定できるため、走行中に突然外れるといった心配はないでしょう。一方、Genios ドライブレコーダーは吸盤で固定する仕組みです。取り外しが容易な反面、強い衝撃が加わると外れる心配もあります。各製品に付属する固定器具は、ドライブレコーダーの向きを容易に変えられるため、映る範囲を調整しやすいのは好印象です。
最大撮影解像度は、DRV-830が2560×1440ドットで、残りの2製品は1920×1080ドットとなります。DRV-830は初期設定が1920×1080ドットになっており、今回のテストでは条件をそろえるため、その設定で利用しました。