さらにこれだけ小さいと気になるのがバッテリ持ちです。せっかく小さく軽いことがウリなのに、一緒にモバイルバッテリを持ち歩くなんてことになったら本末転倒……と心配していたのですが、結論から言うとこのサイズに対して、よく電池が持つという印象です。

バッテリ容量は1,670mAh。最大接続時間は10時間ですが、実際に電池フル充電の状態からスマホ2台をほぼ常時接続、うち数時間はPCもつなぐといった使い方をしてみたところ、まる1日余裕とはいかないまでも、朝出かけてから夕方帰るくらいまでは、バッテリ切れせずに済むといった感じ。試しにスマホをつながずにPCだけで試した日は、MP01LNよりPCの電源の方が先に切れてしまったくらい余裕がありました。

自動スリープで省電力、ただし復帰は要ボタン操作

一定時間通信がないと自動的にスリープする「自動省電力設定」があり、PCを使っていない(つないでいない)ときは、自動的に休止状態に切り替わるのがポイント。PCは閉じているのにモバイルWi-Fiルータを切り忘れて、バッテリを無駄に消費するということがありません。ちなみに休止状態での連続待受時間は最大900時間、フル充電までの充電時間は約2.5時間となっています。

一方でMP01LNには、同じAtermシリーズのMR05LN(2016年9月に発売した上位モデル)のように、スマホアプリからリモート起動できる機能がありません。このため一旦休止状態になると、ルータをポケットやカバンから取り出して電源ボタンを長押しし、休止状態から起こす必要があります。PCに比べて使用頻度の高いスマホと組み合わせて使う場合は、この操作がちょっと面倒に感じました。自動省電力設定も「クイック設定Web」で変更できるので、スマホをメインにつなぐ場合はオフにしておいた方が良さそうです。

  • 一定時間(初期設定では10分間)通信がなく、電源ボタンにも触れずにいると自動的に休止状態に切り替わります

MP01LNではこのほか、「Aterm」シリーズの他のルータ同様、スマホやタブレットの設定に「らくらくQRコードアプリ」が使えます。このアプリはQRコードを読むだけでSSIDと暗号化キー(パスワード)の設定ができるなかなかの優れモノで、設定が苦手という人や、筆者のようにキーを打ち間違えてWi-Fi接続に失敗しがちな人におすすめ。

とにかく設定がラク! 普段使いできる手軽なルータ

「LTEオート接続機能」もそうですが、小さく軽いことに加えて、とにかく設定が簡単であることはMP01LNの大きな魅力です。一方でLTEだけかつ3バンド対応ということで海外利用は難しいなど、使い方に割り切りも必要。そのあたりをわかった上で、普段使いができる手軽なモバイルWi-Fiルータを求めている人には、最適な一台ではないかと思います。