EV Group(EVG)とIBMは3月26日、レーザー剥離技術におけるライセンス契約に署名したことを発表した。

  • EVGのレーザー剥離ソリューション及び全自動剥離装

    EVGのレーザー剥離ソリューション及び全自動剥離装

EVGは、IBMの特許技術であるハイブリッド・レーザー・リリース・プロセスを、自社の生産現場で実証済みの仮接合・剥離装置ソリューションに統合する。これにより、量産顧客が最適な仮接合/剥離プロセス・フローをより柔軟に導入することが可能となる。IBMより付加されるプロセスバリエーションと、それをサポートするEVGの装置ポートフォリオの組み合わせによって、顧客は接合、洗浄、および測定といった幅広いプロセスオプションを選択でき、仮接合・剥離におけるさまざま要求とアプリケーションに対応可能となる。

また、EVGのノウハウとIBMからライセンス供与される技術を組み合わせた結果、UVやIRを用いたレーザー剥離の手法および設計、さらに接合界面の検査をも包含する先進的なレーザー剥離ソリューションが実現した。IBMの技術によりEVGは、仮接合・剥離における厳しい要求項目に対応した装置を設計することが可能となった。これにより、高スループット、高歩留まりのための低ウェーハ応力、レーザー装置やプロセスおよび消耗品等の低所有コストといった各要件を満たす。この最先端EVGソリューションには、チップを熱とレーザーによる損傷から保護する技術と、デバイスやキャリアウェーハの薬液洗浄技術も含まれる。

EVGのレーザー剥離モジュールは、同社の標準であるEVG 850DB自動剥離装置に統合できるように設計され、固体レーザーと独自のビーム成型光学系を組み合わせることで、剥離力に依存しない理想的な剥離を可能にする。低温での剥離と高温プロセスでの安定性を特徴としたEVGのレーザー剥離ソリューションは、さまざまなアプリケーションに利用可能となっている。これらには、ファンアウト型ウェーハレベルパッケージング(FO-WLP)や、温度に敏感なプロセス、例えばメモリの積層・集積化、ダイ分割、ヘテロジニアスインテグレーション、バイオテクノロジーに関連した有機体の封止やデバイスアプリケーションの他、フォトニクス、化合物半導体、パワーデバイスなどが含まれる。