米Appleは1月23日 (現地時間)、同社初のスマートスピーカー「HomePod」を米国/英国/オーストラリアにおいて2月9日に発売すると発表した。1月26日に予約販売を開始する。さらにフランスとドイツで春に販売を開始、日本での販売は未定。

同社は昨年6月に開発者カンファレンス「WWDC 17」でHomePodを発表、昨年末に発売する計画だったが、開発が長引いて延期していた。

HomePodは、高さ17.2センチ、幅14.2センチの円筒型をしたスピーカーで、カラーはスペースグレイとホワイトの2色。ウーファー、7つのツィーター・アレイ、6つのマイク・アレイを内蔵。プロセッサに「A8」を搭載、空間認識 (Spatial Awareness)でスピーカーが置かれている位置などを把握し、壁などの反射を考慮して最適化したサウンドを出力する。

  • スペースグレイのHomePod

    ファブリック素材に包まれたシンプルなデザイン

  • HomePodの内部

    ツィーター・アレイ、マイク・アレイ、ウーファー、A8チップが積み重なった内部

HomePodはディスプレイを持たないが、デジタル音声アシスタント「Siri」を内蔵しており、「Hey Siri, increase volume」「Hey Siri, play The Daily podcast」というようにSiriに頼んで音楽再生を操作する。Siriは音声操作のサポートのほか、ユーザーのことをよく知るDJとして、4500万曲以上にアクセスできる音楽サービス「Apple Music」からユーザーが好みそうな音楽、新たな発見につながる音楽を選び出してくれる。音声以外では、上面がタッチ対応パネルになっており、指でタップしてオーディオ再生を操作することも可能だ。たとえば、1タップで再生/一時停止、+マークの部分のタップで音量アップ、ダブルタップで次の曲へのスキップになる。

  • タップによる音楽再生の操作

    タップによる音楽再生の操作

Siriは音楽関連だけではなく、天気予報やスポーツの試合結果、ニュースなどの読み上げ、リマインダーの追加、メッセージ送信、アラームを含む時計機能、単位換算など様々な音声アシストに対応する。Homekitに対応したスマートホーム製品やIoT製品を導入している場合は、Siriを通じてHomePodからそれらの制御を行える。また、HomePodをスピーカーフォンとして使用することも可能だ。

通信機能は、Wi-Fi (802.11 a/b/g/n/ac)、Bluetooth。使用要件は、Wi-Fiを通じたインターネット接続、そしてiOS 11.2.5以上で動作する下記のiOSデバイスのいずれか。全ての音楽機能を使用するには「Apple Music」の有料サービスの加入が必要になる。

  • iPhone (iPhone 5s以降)
  • iPad Pro
  • iPad (第5世代)
  • iPad Air
  • iPad mini (iPad mini 2以降)
  • iPod touch (第6世代)

HomePodは、2台のHomePodを連動させたステレオ機能や、AirPlay 2によるマルチルーム音楽再生もサポートするが、2月9日の発売時にそれらの機能は実装されない。ソフトウエアアップデートで追加される。