さて、肝心の味ですが、お米の旨味はかなり失われるというのが率直な感想です。ふっくらと柔らかく炊き上がりますが、お米の甘味はかなり減り、モチっとした食感も激減します。お米の旨味のなかで、糖質が大きな部分を占めているんだなということが実感されます。

ここで気になったのが排水タンクにたまった煮汁。スプーンですくって飲んでみると、濃厚な甘みが溶け出していて非常に美味。糖質カット効果が台無しですが、全部飲み干してしまいたい衝動にかられたほどです。これだけの旨味成分を抽出しているのですから、当然炊き上がった白米の味は落ちるわけです。でも、そのぶんダイエット効果は期待できるでしょう。

  • 糖質カット炊飯器で炊きあがったばかりの白米。マットな質感です

  • 糖質が溶け出して濁った煮汁は予想以上に美味。醸せばお酒になりそうですが、自家醸造は10年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられるほか、製造した酒類、原料、器具等は没収されることになるので絶対におやめください

体重の増減ナシ、暴飲暴食したわりには良好

実は今回、1月1日から2週間にかけて、糖質カット炊飯器で炊いたご飯を主食に食べてきました。とは言っても新年会に出かけたり、外食する機会が多かったので、糖質カット炊飯器で炊いた白米を食べたのは1日1~2回程度。また、おかずの種類や量は制限していません。

その結果は1月1日時点で115.6kg、1月14日時点で同じく115.6kgと、まったく体重は変わりませんでした(担当編集:「えー!」)。ガクシ。しかし、下のメニューを見ればわかる通り、お米以外の糖質を含め、あれだけ暴飲暴食したのに体重が増えていないのですから、糖質カットの効果はあったというべきかもしれません。もし糖質カット炊飯器で炊いた白米を食べていなかったらと思うと戦慄が走ります。

  • 体重と体脂肪率の変遷です

2週間の主なメニューはこちら(※印の食事で糖質カット炊飯器で炊いた白米を食べました)。

1日 おせち、トマトのリゾット(※)
2日 カレーチャーハン、塩ラーメン、カニ鍋(※)
3日 雑炊(※)、カレー、ラーメン
4日 納豆ご飯(※)、ハンバーグランチ、赤飯
5日 納豆ご飯(※)、わらじかつ丼、鍋(※)
6日 雑炊(※)、寿司、雑炊(※)
7日 おにぎり、とんかつ膳、ピザ
8日 カレーチャーハン、焼肉、白菜鍋(※)
9日 おにぎり、カレードリア、野菜炒め(※)
10日 ラーメン、すき焼き(※)
11日 納豆ご飯(※)、麻婆春雨(※)、寿司&ステーキ
12日 納豆ご飯 (※)、鳥の炒め物、焼売(※)
13日 サンドイッチ、とんかつ膳、パスタ
14日 納豆ご飯(※)、寿司、もつ鍋(※)
  • 食事の種類、量には特に制限を設けていません。間食(イワナとかイチゴとか)なども常識の範囲で摂取しています)

オススメは、甘味を補う納豆&卵かけご飯!

さて、2週間糖質カット炊飯器を使い続けましたが、味には結構慣れました。普通の炊飯器で炊いた白米のほうが断然旨いのは間違いないのですが、甘味が失われた白米もそういうものだとわかっていれば、全然食べられないことはありません。個人的なオススメは納豆&卵かけご飯。失われた甘味をかなり補ってくれます。ただ納豆&卵で確実にカロリーは増えるので本末転倒かもしれません(いや、でもこの2つは糖質低いし)。

今回、私は糖質カット炊飯器で、妻は普通の炊飯器で炊いた白米を食べてきましたが、何度か妻の白米をつまみ食いしたい衝動に駆られました。2台並べての運用は設置スペース的にも欲求的にも厳しいですね。手元にある炊飯器を厳重に梱包して押し入れ深くに封印するか、いっそのこと買取ショップに売り払うぐらいする必要があります。

せっかくの美味しい白米の味をあえて落とすということに、お米の国の一員としては罪悪感がハンパありませんが、それでも量を減らさずに白米を食べ続けられるという点で、本製品は炊飯器の新境地を開いたと言えます。人工甘味料を含んだ水などを抽入することで白米の甘味を補うような次期モデルの発売にも期待したいところです。