2つめのポイントは「モバイル時代のMac」。過去にApple関連のスクープを連発してきたMark Gurman氏が、AppleがiOSアプリとmacOSアプリを統合的に開発できる環境を準備中と12月末に報じました。Windows 10のUWP (ユニバーサルウィンドウズプラットフォーム)アプリのように、一度の開発でモバイルにもパソコンにもアプリを提供できるようになるかもしれません。ただし、今年のWWDCで発表される可能性があるものの、まだプロジェクトそのものが白紙になる可能性もあるそうです。

興味深い話ではありますが、まだ噂の1つに過ぎません。ただ、Appleが「モバイル時代のMac」を考えているのは確かなことではないでしょうか。MacBook Airや今日のMacBook Proはモバイルに留意したデザインになっていますが、「ポストPC時代のMac」です。

土台にあるのはPC時代のMacです。唯一MacBookはモバイルユーザーの視点からデザインされたMacと言えますが、それでもまだポストPC寄りです。「ポストPC」というのはPCやMacを使ってきたユーザーを中心にした表現と言えます。

モバイル世代が自然に使えるMac

でも、今コンピューティングデバイスのユーザーの主流は、パソコンではなく、iPhoneでインターネットを利用し始めたデジタルネイティブ世代/モバイル世代になろうとしています。そうした世代が、すんなりと使えるMacをゼロからデザインしたらどのようなものになるでしょうか?

それが「モバイル時代のMac」です。Aプロセッサを搭載したMac、タッチ操作のキーボードを備えたMac、想像は尽きません。Gurman氏が報じたiOSアプリとMac向けのアプリを統合的に開発できる環境も、モバイル時代のMac向けと考えたら、より現実味を帯びてきます。

  • MacBook

    重量920グラム、ポート類はUSB-Cポート1つのみ、現在のラインナップでモバイル世代のMacを最もイメージさせる「MacBook」