2017年も多くの愛すべきデジタル製品が登場しました。マイナビニュースでは、デジタル業界に造詣の深いライター諸氏による年末特別連載「2017年ベスト買い物」を12月末まで随時掲載していきます。今年、実際に購入した製品のなかで最も「買ってよかった!」と思ったものを紹介する本企画。ラストを飾るのは、PCからクルマまで幅広い分野を取材し、Web媒体で多くの連載を持つライター、山田祥平氏。2017年ベスト買い物は、デジタル一眼レフカメラ「ニコン D850」「ニコン D5600」です。


5年ぶりにカメラ装備を総取っ替え

2017年はデジタル一眼レフカメラを2台も購入した。最後に買ったのが2012年3月のD800だったので、実に5年ぶりのカメラ装備総取っ替えだ。しかも、軽さに負けてもう買わないと誓ったDX(APSサイズ)センサーの製品も買ってしまった。ニコンのD850とD5600。いや、これはいい買い物をしたと満足している。

  • ニコンのD850(左)とD5600(右)。正確にいうと、D5600は2016年11月の発売だが、購入したのは2017年の春

1台はD5600。DXセンサーのもので約465gと、ほぼ毎日持ち歩くには手頃な重量だ。日々の取材はもちろん広大なイベント会場をうろうろするにもさほど苦にならない。もう1台はD850。FXセンサーのカメラでこちらは1,005gとちょっと重い。もちろんこれらとは別にレンズが必要なので、総重量はもっと重くなるが、用途にあわせて両方を使い分けるようになった。

カメラの電源がオフでも自動で写真を転送

今年の春、D5600を購入したのはその重量に惹かれてだった。もっと軽い製品もあるのだが、イメージセンサークリーニングの機構があるニコンのデジタル一眼で最軽量のものがD5600だった。日常的にはコンパクトカメラのLUMIXを持ち歩いていたのだが、その領域はもうスマホでいいかという判断と、撮影した画像を即座にSNSにアップロードするためのもう少しスマートなシカケがほしかった。

昨今のニコンのデジカメには、SnapBridgeという機能が搭載され、カメラとスマホをBluetoothで接続、撮影済み画像を片っ端から200万画素にリサイズしてスマホのアプリに転送する。カメラの電源を切っても転送は続く。これが想像以上に便利で気に入ってしまった。

  • スマホ連携機能「SnapBridge」は、カメラの電源を切っても転送が続く

そして、秋になって、待望のD850を入手した。これはもう5年ぶりの買い替えなのでいいとか悪いとかそういう問題じゃない。よくぞこんなに長期間働いてくれたと感謝しながらD800を手放した。入れ替わりになったD850は期待を裏切らなかった。やはり、手にしたときにもう勝手に指が動き、望み通りのタイミングでレリーズできる。伊達に40年近くニコンのカメラを使ってきたわけじゃない。そして、もちろんSnapBridge対応だ。これが気に入らないわけがない。

自動転送機能が革命をもたらした

特にインスタ映えする写真を撮りたいとか、そういうわけではない。これまでにもWi-Fi対応カメラなどでスマホ連携ができるものはいくつか使ってきたが、カメラをアクセスポイントとしてスマホがそこにぶらさがるので、転送中にはインターネット接続が切れてしまう点、そして、転送が終わるまで電源を切れないといった点で、はっきりいって使いものにならなかった。

だが、SnapBridgeはそうじゃなかった。Bluetoothだから爆速というわけにはいかないが、200万画素にリサイズされていることもあり、そこそこ実用になる速度で転送が行われる。

なんといっても撮影が終わったらカメラの電源を切ってもいいというのが素晴らしい。そのまま転送が継続されるのだ。心配していたバッテリへのインパクトもさほどではない。その便利さがようやく一眼レフカメラでも得られるようになったのは嬉しい。写真のプロはそんなことを求めないかもしれないが、ぼくらのような商売には革命的だ。

  • 「SnapBridge」アプリで設定を行う。アプリはiOS、Androidの両方がリリースされている

複数のスマホ、そしてPCとの連携に期待

惜しいのは、1台のカメラがスマホ1台にしかペアリングできないところ。最新のアップデートで、スマホは複数台のカメラにペアリングできるようになったのだが、カメラを別のスマホにペアリングするためには、現在のスマホとのペアリングを解除しなければならない。国内と海外では使うスマホが違ったり、用途によってはタブレットで作業したいケースもある。複数台のカメラ、スマホを使い分けられるようになっていてほしい。

また、PC対応が皆無というのが悲しい。スマホ用のアプリしか用意されていないのだ。撮影した画像がPCに転送され、キーボードで素早く文字を入力して投稿といったことができれば素晴らしいと思う。ニコンのクラウドサービス NIKON IMAGE SPACE を使えばクラウド経由でそれができるが、通信コストとの兼ね合いもあってちょっとためらってしまう。

製品のラブ度 ★★★★☆(端数の表示ができないが、ホントは4.5)
製品のオススメ度 ★★★★☆