ファーウェイの最新フラッグシップスマートフォン「HUAWEI Mate 10 Pro」。2017年10月にドイツで発表され、日本での発売も予告されていたが、ついに日本でも12月1日発売と明らかになった。今回、いち早く日本向けのMate 10 Proを試用できたので、ファーストインプレッションをお届けする。
6インチ有機ELディスプレイ搭載ながら狭額縁で持ちやすい
ではまず、HUAWEI Mate 10 Pro(以下、Mate 10 Pro)のボディからチェックしていこう。Mate 10 Proでは、ディスプレイに6インチの有機ELパネルを採用している。従来モデルのMate 9は5.9インチISP液晶だったので、サイズは0.1インチ大型化している。
ただし、Mate 10 Proの有機ELパネルはアスペクト比が18:9と、最近流行の縦長パネルだ。サイズこそMate 9より大きくなったが、パネルの横幅は狭い。加えて、ディスプレイの左右だけでなく上下のベゼル幅も極限まで狭められている。前面はディスプレイの占める割合が81.61%に達しており(ほとんどがディスプレイの面積)、映像表示時の臨場感はかなりのものだ。
この狭額縁化によって、本体サイズは154.2×74.5×7.9mmと、Mate 9と比べて高さが約2.7mm幅が約4.4mm小さくなっている。実際にMate 10 Proを手にしても、5.5インチディスプレイを搭載するスマートフォンに近いサイズ感で、ディスプレイサイズの大きさからするとかなり持ちやすいという印象だ。
ディスプレイの表示解像度は1,080×2,160ドット。競合のフラッグシップモデルと比べると、表示解像度はやや押さえられているという印象だが、実際の表示品質に不満はない。HDR10準拠のHDR表示もサポートしているので、映画などの動画も非常に高品質な表示。この他、スリープ時に時刻などを常に表示する機能など、有機ELの利点を活かした機能も用意されている。
重量は178gと、Mate 9の190gより12g軽い。数字的には軽いという程度かもしれないが、本体サイズの影響もあって、実際に手にしてもそれほど重いとは感じなかった。実測での重量は181.1gだった。
本体デザインは、基本的なコンセプトはMate 9を踏襲しつつ、進化を遂げている。Mate 9は背面にメタル素材を採用していたが、Mate 10 Proは側面にメタル素材を採用するとともに、背面は強化ガラスのGorilla Glassだ。5層のマルチレイヤー構造によって、光沢感が強いだけでなく、光の当たり具合によって微妙なグラデーションの変化も感じられるというように、大きく質感が高められている。
また、ディスプレイ面、背面ともに、上下左右の側面付近がカーブした曲面加工を施している。側面の金属フレームとの段差もわずかで、一体感が強く非常に滑らかな手触り。この曲面加工が、手にした時の持ちやすさにも大きく貢献している。
背面には、Mate 9同様にダブルレンズカメラと指紋認証センサーを配置しているが、カメラ部は2つのレンズが独立して見えるデザインだ。ダブルレンズであることが強調されているが、かといって主張が強いわけでもない。左右対称のシンメトリーデザインとも合わせ、Mate 9よりもすっきりとした印象も受ける。
ボディカラーは、グローバルモデルでは4色展開だったが、日本ではミッドナイトブルーとチタニウムグレーの2色をラインナップ。試用したチタニウムグレーは、とても落ち着いた印象で、フラッグシップモデルらしい質感だ。背面カメラ付近には横のラインが施されているが、これはスピード感をイメージしたものとのこと。ただ、個人的にはこのラインは少々うるさく感じる。