アンリツは11月27日、ユニバーサルワイヤレステストセット「MT8870A」に実装することで、NB-IoT機器のRF試験を可能とするソフトウェアを発売すると発表した。

MT8870Aは、各種無線通信機器、モジュールの量産用測定器で、本体シャーシに4つの高性能テストユニットを搭載できる。それぞれのユニットで完全に独立した並列測定を実現しており、最大4台の無線通信機器、モジュールを同時に評価できる。

  • MT8870A

    ユニバーサルワイヤレステストセット「MT8870A」

NB-IoTは、LTE-Advanced Proに含まれるセルラーIoT規格。北米・欧州・中国の通信事業者がすでにサービスを開始しているほか、日本でも2018年の導入が予定されている。同規格は、スマートメーターやスマートシティ、貨物などの追跡監視、農業など、さまざまな分野で活用されることが期待されているが、NB-IoT機器の低価格化が普及の課題となっており、生産性向上、コスト削減に寄与する測定器のニーズが高まっていた。

アンリツは今回、「NB-IoT Uplink 送信測定 MX887067A」「NB-IoT Downlink 波形ファイル MV887067A」「フル自動測定プログラム」の3種類のソフトウェアを開発。これらをMT8870Aに実装することで、最大4台のNB-IoT機器、モジュールのRF送受信特性を自動で評価できるようになる。具体的には、3GPP NB-IoT RFテスト仕様に準拠した試験(送信電力、周波数、変調精度、受信感度など)を行うことができるという。

同製品の対象市場は、NB-IoTチップセットベンダ、モジュールベンダ、完成品ベンダだとしている。