ロームは、車載や産業機器、大型家電などの高電力が必要なセット製品の電流検出用途に向けて高電力・低抵抗シャント抵抗器「GMR100シリーズ」の量産、販売を開始したと発表した。

シャント抵抗器は、大電力アプリケーションの電流検出用途として、車載や産業機器分野で幅広く搭載されている。中でも車載分野においては、電子化・電動化が進むとともに、小型モータや、ECUなどの搭載数の増加から、高電力でありながら小型のシャント抵抗への要求が高まってきている。

今回新たに開発されたGMR100シリーズは、幅広い抵抗値へのニーズに対応するため、従来のPSRシリーズより抵抗値の大きい5mΩ~220mΩをラインアップしている。また、同社独自の材料と構造により、従来品と比較して表面温度上昇を45% 低減することに成功。これにより、過電流負荷時も安定した抵抗値が得られるようになった。また、抵抗体金属に高機能合金材料を採用したことで、低抵抗領域でも優れた抵抗温度係数(TCR)を達成している。

  • GMRシリーズ

さらに、独自の構造により、薄型化(0.4mm)が可能となり、一般品に比べて、約47%の小型化を実現したという。これにより、車載や産業機器分野などの厳しい温度保証が要求されるセット製品の回路にも余裕を持って使用することができるため、設計負荷の軽減やアプリケーションのさらなる小型化にも貢献する。

なお、同シリーズの生産拠点は前工程、後工程ともにROHM Integrated Systems(タイ)であり、チップワンストップ、ザイコストア(コアスタッフ)、アールエスコンポーネンツの3社にてインターネット販売されている。