新型店舗は吉野家からのメッセージ
多くの客の選択肢に残ること、客に足を運んでもらえる価値を創出することが、どんな店舗にとっても集客の基本となる。今までにはなかった吉野家の新型店舗に、吉野家が苦悩しながら進化を模索し、挑戦している姿を見出した。大井町西口店では、店内ディスプレイに商品ラインアップだけではなく、女性客が楽しんでいる風景も映し出していた。吉野家は新しい客層に向けて、新しい店舗を通じてメッセージを発信している。
先にはグループの「はなまるうどん」との共通定期券というアイデアで、はなまるうどんの持つ客層へのアピールを行った吉野家。セルフ方式で大・中・小のサイズ選択ができるはなまるうどんには、吉野家に足を運ばない客層も存在するはずだ。共通定期券も、はなるうどんの利用客に対する吉野家からのメッセージだったのではないだろうか。
吉野家の発するメッセージが、どのように女性客に伝わるのか。そして、吉野家の実験を受けた他社がどのような動きを見せるのか。これから、牛丼チェーンによる女性客争奪戦が過熱するかもしれない。