説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『iCloudの残量が25%というメールがきました!?』という質問に答えます。

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現在、iPhoneは「iCloud」と組み合わせて使うことが想定されています。ユーザIDとパスワードを登録しておくとつねにアクセス可能な状態となり(サインイン)、連絡先やカレンダーの情報、受信したiCloudメールなどの保存領域として活用できるようになります。インターネット上に確保された、いわば仮想の記録媒体ですが、指紋やパスコードが漏えいしないかぎりセキュリティは万全です。

「残量が25%」というメールは、利用できるiCloudの領域(iCloudストレージ)が自分に割り当てられたぶんの75%を超えた時点で発信される、Appleからの注意勧告です。iPhoneを購入してiCloudの利用を開始すると、もれなく無償で使える5ギガバイトの容量が割り当てられますが、iPhoneの内容をバックアップするとすぐに使い切ってしまいます。iCloudメールを削除しないまま放置したり、iCloudを文書の保存領域として使うアプリを多用したりしても、5ギガが尽きるのは時間の問題です。

この問題に対処する方法は2つ、iCloudストレージを整理整頓するか、料金を支払い増量するかです。前者を選ぶ場合、バックアップ先とすることを諦めれば当座をしのげますが、iCloudメールはIMAP方式(サーバ側に送受信したメールを保存する)のため、日に日に容量を消費します。整理整頓と節約にかける労力を思えば、月額130円の料金を支払い50ギガにアップグレードするほうが快適なことは確かです。

それでも5ギガに抑えたい場合には、iPhoneのバックアップを削除して今後はパソコン(iTunes)に保存することとし、不要なiCloudメール(特に添付ファイル付き)を徹底的に取り除くしかありません。iCloudはいまやiPhoneの利用に欠かせないサービスですから、「残量が25%」というメールが届いたらすぐに対処しましょう。

割り当てられたiCloudの領域(iCloudストレージ)が不足してきたら、整理整頓するかアップグレードするか決断しましょう