バンダイナムコグループのシー・シー・ピーは10月5日、9月21日に発表したコードレス電動ブラシ掃除機「マホウキ」のプレス向け発表会を行った。マホウキとは、吸引モーターを持たず「吸わない」掃除機。価格はオープンで、大手量販店価格は税込15,980円(ポイントバック除く、2017年10月5日時点)となっている。

マホウキ

開発にあたり、「掃除機を使う時、吸引モーターのうるさい音を我慢しなくてはいけない」という思いが消費者の潜在意識にあると考えたそうだ。マンション暮らしの人は、隣の家に配慮すると夜に掃除機を使いづらい。そこで、吸引モーターを持たないマホウキを開発した。吸引モーターがないぶん重量が軽く、音も控えめになっている。

ごみを取る仕組みは、本体前面の電動ロールブラシが回転することでごみを巻き込み、後部のダストケースにごみを回収する。ロールブラシはナイロン製で、繊維の密度が高いためごみをしっかり巻き込んでからめとる。ナイロン製なので床も傷つきにくい。ダストケースは取り外して、ごみを捨てられる。水洗いも可能だ。

ロールブラシとダストケース

ダストケースは取り外せて、水洗いも可能だ

猫のエサからおはじきまで、様々なサイズのごみを散らかして実践してみた。試してみるとビックリ。吸わないのにしっかりとごみを取れる。フローリングを2往復したらほとんどのごみが取れた。吸引しないので、掃除機を前後する際にごみが少し散らかってしまうこともあったが、最終的に取りこぼしなくしっかり掃除できた。

様々なサイズのごみを用意

2往復したときの様子、大体のごみは取れている

吸引モーターがないメリットは主に3つ。1つ目は、駆動音が控えめなこと。通常モードで約58dB、これは博物館の騒音値とほぼ同等だ。「小さな子供が寝ている最中にも使えるよう、音が出ないように抑えた」そうだ。掃除機の「ギュオオオオン」という音でなく、電動ロールブラシが回る「ウイーン」という音が聞こえる。不快な感じはまったくせず、これならマンションでも隣の住人に遠慮せずに使えそうだ。

うなるような音ではなく、モーターのウイーンという機械音

2つ目は、吸引モーターがない分軽くなったこと。一般のスティックタイプの掃除機が2~3kg(シー・シー・ピー調べ)なのに対し、重量は約1kgとなっている。3つ目は排気レスなこと。排気を出さず、部屋のホコリも舞い上げないため、極端な話、料理をしている真横で使っても問題ないそうだ。乳幼児のいる家庭にとっても、排気レスなのは嬉しい。

掃除機は楽々持ち上げられる

3.5時間の充電で、約70分使用できる。1日に10分使えば、ちょうど1週間使える計算だ。

空を自由に飛びたいな

ちなみにマホウキとはつまり、魔法のホウキのことである。魔法のホウキと言われて筆者が思い浮かべたのは、『魔女の宅急便』のキキや、『ハリー・ポッター』のハリーが空を飛ぶアレである。まさかな…と思いながらも一応またがってみる。そしてあの呪文を唱える。「上がれ」。

まさか…と思いつつも、やらずにはいられない

空は飛べないようだ

願いははかなく消え去った。