VAIO S11のサイズはW283.4mm×D195.5mm×H15.0~17.9mm、重量は約860g(Core i5モデル時。Core i3モデルは840g)。現代のモバイルノートPCのなかで突出して軽いわけではないが、とにかく剛性感が印象的だ。パームレスト部を握って揺すっても、そのままたわんでしまうようなひ弱さは皆無だし、相当強めに打鍵してもキーボード面にほとんどたわみは生じない。

なお耐久テストは、90cm落下試験、本体ひねり試験、ペンはさみ試験などが実施されているが、今回新たに「キーボード水かけ試験」が追加されている。これは動作中にキーボード部に150ccの水を注ぎ、3分の間、水が内部に浸透し、電源ショートが起きないことを確認するというものだ。実際に水をこぼした場合には修理・点検に出す必要はあるが、編集中の大事なデータを保存し、PCをシャットダウンする猶予が与えられることには安心感がある。

キーボードの打鍵感、タッチパッドのクリック感は非常に高いレベルだ。タッチパッドはあえて物理ボタンを採用したとのことだが、操作感は申し分ない。なおタッチパッドは高精度タッチパッドに対応しているので、Windows 10のジェスチャーをすべて利用可能だ。

使い勝手という点では打鍵音についても言及しておこう。VAIO S11には静音キーボードに加えて、タッチパッドのボタンも静音化が図られている。VAIOによれば、タッチパッドボタンの音圧は、従来モデルより約半分に低減しているとのことだ。

借用機の実測重量は約835g

ACアダプターと電源ケーブルの実測重量は約239g

世界最軽量ノートPCには軽量さでは及ばないが、約15時間のバッテリー駆動時間を考えれば十分納得できる範疇だ

キーボード面。指紋認証システム搭載モデルには、カーソル下にセンサーが設置される。なお標準キーボードは日本語配列だが、VAIOストアでは英語配列も選択可能

キーピッチは約16.95mm、キーストロークは約1.2mm。普段キーピッチ約19mmのキーボードを使用している筆者には正直狭く感じるが、数時間使用したらすっかり慣れてしまった。キーとキーの間にすき間のあるアイソレーションキーボードは、キーピッチが多少狭くても慣れられると思う

キーボードはバックライト付き。「VAIOの設定」から、つねに点灯、キーを押したときに点灯、点灯しないの3つの設定を選べる

ディスプレイを開くと、キーボードのヒンジ側が持ち上がり、タイピングしやすい角度となる。またこの際、パームレストとテーブル面の段差も低くなるので、手首への当たりが軽減される

タッチパッドのクリックボタンは独立式に。静音クリックボタンが採用されている