シャープは、電気無水調理鍋「ヘルシオ ホットクック」の新モデル「KN-HW24C」(容量2.4L)を発表した。発売は10月26日で、推定市場価格は75,000円(税別)。

10月26日に発売予定の「ヘルシオ ホットクック KN-HW24C

ヘルシオ ホットクックは、国内初の電気式無水調理鍋として「KN-HT99A」(容量1.6L)を2015年10月に発売。翌2016年秋には、大容量タイプの「KN-HT24B」(容量2.4L)を投入しており、今回の製品は第3世代となる。

初代の「KN-HT99A」(右)と、大容量タイプとして発売された第2世代の「KN-HT24B」。新製品の投入後も継続して販売される

ホットクックが無線LANに対応

ヘルシオ ホットクックは、水を使わず調理する「無水調理」や、高度なセンシング技術と自動で鍋の中をかき混ぜる「まぜ技ユニット」による「自動調理」が可能で、材料をセットするだけで簡単に調理できるのが特長だ。

無水調理では、食材から発生した蒸気を、内ブタに施された「うまみドリップ加工」と呼ばれる丸い突起につたわせ、鍋に戻して対流させながら調理を行う。このため、栄養素や旨みを逃さずに仕上げられるという。

材料を内鍋にセットするだけで調理時間約25分で完成する「ナポリタン」

第3世代の最大のポイントは、無線LAN機能を搭載したことだ。スマートフォンの専用アプリからシャープのクラウドサービス「COCORO KITCHEN」にアクセスすることで、メニュー検索や遠隔操作などが可能になる。また、人工知能 (AI)によるメニュー提案も行う。

スマホアプリでクラウドサービス「COCORO KITCHEN」に接続すると、本体に内蔵されていないメニューの閲覧や、本体へのメニュー転送などが可能

「ごろごろ秋野菜のビーフシチュー」と「ぶどうのコンポート」。季節に合わせて人工知能が提案したメニューの一例だ

搭載されているメニューの数は、自動メニューが130種類、手動メニューが25種類の計155種類。第2世代のKN-HT24Bよりも自動メニューが11種類、手動メニューが1種類増えている。新モデルではさらに、クラウドサービスで公開されているメニューもダウンロードして利用できる。

シャープがユーザーに行ったアンケートによると、ホットクックで作られているメニューの上位は「カレー」「肉じゃが」「シチュー」。中でも「カレー」が圧倒的に多く、新モデルでは「グリーンカレー」や「キーマカレー」「キャベツカレー」などカレーメニューのバリエーションを増やしている。また、沖縄料理の「クーブイリチー」、石川料理の「治部煮」といった郷土料理のメニューが追加。中国、タイ、ベトナム、インドネシアなど海外展開もされていることから「トムヤムクン」「サンラータン」などの海外メニューも加えられたという。

ご当地メニューの一例

海外メニューの一例

一定温度を保つことができるホットクックは「だし」も得意。写真は自動メニューで昆布とかつおぶしから手作りされた本格だし

液晶画面が大きくなり、使いやすさアップ

デザインは第2世代「KN-HT24B」をほぼ継承しているが、液晶画面は大型化されており、より多くの情報を一画面で表示できるようになった。メニューはこれまで番号で表示していたが、メニュー名で表示するように変更。また、食材やカテゴリーなどによるメニュー検索や、材料や作り方の手順の表示も、本体で行えるように改良されている。音声認識機能もあり、本体の「聞いて」ボタンを押すと、住んでいる地域や好みの食材などを質問され、回答すると人工知能が過去の履歴や季節などのデータを参照してメニューを提案してくれる。

「KN-HT24B」と新製品の本体表示部と操作部の比較。液晶画面が2.2インチから3インチに拡大し、メニューも文字で表示するよう変更されている

材料や作り方の手順も本体の液晶画面で確認できる

その他、最大予約設定時間が従来の12時間から15時間に延長。スマホアプリを利用して、外出先から予約時間の変更もできるようになった。調理メニュー以外に内鍋用の「お手入れ」メニューも搭載され、内鍋の持ち手部分が調理後の取り出しの際に熱くならないよう、熱を逃す設計なども新採用されている。

お手入れメニュー

内鍋の持ち下の下側に通風口が設けられ、熱を逃して熱くなるのを防ぐよう改良されている

また、食品宅配サービスを展開する阪急キッチンエール関西と連携し、ホットクック用食材キットの販売を開始することも明かされた。ホットクック用のメニューに合わせて、食材の計量や下ごしらえをしたキットを用意するサービスを提供予定だという。

阪急キッチンエール関西と連携して開始予定のお料理キットの一例