Apple Watchは通信機能を手に入れ真価を発揮する

最初の製品はApple Watchだ。Apple Watch Series 2の発売以降、売り上げは50%増となり、時計市場でNo.1になったという。9月19日にリリースされるwatchOS 4の簡単な紹介も行われた。

watchOS 4ではスポーツアクティビティへの対応が強化されるほか、心拍計関連の機能にも力が入るとのこと

続いて、新型の「Apple Watch Series 3」が発表された。ハードウェアの強化としては、セルラー機能の内蔵が最大のトピックだ。ペアリングするiPhoneと同じ電話番号が割り当てられ、Apple Watch単独で通話やApple Musicによるストリーミング再生などが可能になる。もちろん、電話やiPhone宛ての通知類も直接Apple Watchで受け取れる。

サイズ等はほとんどseries 2と変わらない。バンド類も新色が多数登場するので、既存ユーザーも楽しめる

スマートウォッチが単独で回線利用できるようになれば、例えばジョギングの際に重いiPhoneを持ち歩かずとも、単独でApple MusicをBGMにしながら走ることができる。もちろん現代において、あらゆる情報が集約されるスマートフォンは常に携帯するべきものだが、逆に人間がスマートフォンに拘束されるような状況になりつつある。本来、メッセージなどは必要なときに返せればよく、緊急で連絡の必要な事態は少ないはずなのだ。

もともと、スマートウォッチ自体はそのような「身軽」な発想で開発されたはずなのだが、結局はスマートフォンのコンパニオンとして、両方持ち歩かなければ実用的ではない状況だった。Apple Watchがセルラー対応することで、物理的にも精神的にも、スマートフォンのくびきから解放されるわけだ。あとはどの程度スマートフォンが「必要ない」状況にできるか、実機で試してみるのが楽しみだ。Apple Watch Series 3の発売は9月22日から。

4Kコンテンツ待ちのApple TV

続いてApple TVの新モデル「Apple TV 4K」が発表された。文字通り4Kディスプレイに対応したモデルで、搭載するSoCをApple A10Xに変更し、4Kコンテンツを再生してもサクサク動作する性能を手に入れている。4KについてはiTunes Storeで4Kコンテンツが、HDコンテンツと同じ値段で扱われることになり、購入済みのHDコンテンツも4K版があればそちらが提供される。ただし、4Kコンテンツが提供されるのは米国、オーストラリア、カナダなど8カ国 (年内対応)で、日本は予定に入っていない。コンテンツ配信については何かと遅れがちな日本ではあるが、一刻も早く4Kコンテンツの提供が始まることを期待したい。こちらも発売は9月22日から。

4KコンテンツはAmazon Prime Videoなどでも提供される予定。日本ではサードパーティのサービスとして提供されるほうが早いかもしれない