MM総研が今年6月に発表した調査結果では、2017年3月末における独自サービス型SIM事業者シェアが公表されたが、ビッグローブのシェアは全体の5%。2016年9月末時点と比べてさほど変わらない。iPhoneの効果はある程度あったとも考えられるが、業界順位を大きく変えるほどの力はないようだ。

出典:MM総研6月15日発表プレスリリースより

iPhone取り扱いのインパクトについてMM総研に聞いたところ、引きはあるとするものの、最新モデルではなく海外整備済み品であること、値段などを総合して、シェアを変えるほどの大きな力になるとは見えないとする。

業界内におけるシェア拡大という点で、MM総研が注目するのは、むしろ販売形態と手法のほう。大手キャリアと同様に端末とセットで販売し、キャンペーンなども併せ、月額利用料を安く提示できるところ、そして販売店舗の多さなど、タッチポイントの整備が進んでいるかどうかのほうが端末よりもプライオリティが高いとしている。

数年前まではMVNOでiPhoneを利用するにはハードルが高かったが、今ではかなり低くなっている。足元を見るだけでも、ロック解除なしでソフトバンク版iPhoneが利用可能にする日本通信のサービスが登場するなど選択肢が増えている。

楽天モバイルのiPhoneを取扱いは、プラスに働くことは間違いなさそうだが、人気機種iPhoneの力に頼ったものというより、別の側面にも目を向けたほうがよさそうだ。