P10シリーズのスタンダードモデル「HUAWEI P10(以下、P10)」のレビューをお届けする。P10シリーズを構成する3製品の中で最もスタンダードな仕様なので、ハイエンドモデルの「HUAWEI P10 Plus(以下、P10 Plus)」や、エントリーモデルの「HUAWEI P10 lite(以下、P10 lite)」との違いについても触れながら見ていきたい。

HUAWEI P10の化粧箱と本体

ファーウェイのハイエンドSIMフリースマホ「P10 Plus」は強力だった
税別29,980円のSIMフリースマホ「P10 lite」はコスパの高さに驚く

ハイエンドモデルと遜色ない性能を持つスタンダードモデル

P10の基本的な仕様はハイエンドモデルの「HUAWEI P10 Plus(以下、P10 Plus)」とそれほど変わらない。主な違いはズバリ"サイズ"だ。P10の画面サイズが5.1インチで、P10 Plusは5.5インチと一回り大きい。価格はP10が税別65,800円、P10 Plusが税別72,800円。7,000円の差であり、機能性能の差を細かく検討するより、純粋に求める本体の大きさと、それを活かした画面とカメラの性能で選ぶべきだろう。

P10シリーズの大きさ比較。P10 lite(左)、P10(中央)、P10 Plus(右)

一方、P10 liteは、P10より0.1インチ大きい5.2インチだが、スペックや機能は上位2モデルと比べて抑えられている。その分、価格が税別29,980円と大幅に抑えられており、コストパフォーマンスで見るとかなりお買い得感が高い。突き抜けた性能にこだわらないし、スマホでゲームをあまりプレイしないが、それなりに最新機能を備えたモデルが欲しい、そんな向きに注目してほしい製品だ。

美しいハイパーダイヤモンドカットの本体

P10はCPUに独自開発の「HUAWEI Kirin 960(Cortex A73×4コア + Cortex A53×4コア)」を採用。内蔵メモリは4GB、ストレージは64GB。OSはAndroid 7.0(開発コードネーム:Nougat)を搭載する。独自UIの「Emotion UI(EMUI)」は最新の5.1(VTR-L29C635B151)を搭載。EMUIではメモリ管理の最適化により、利用頻度の高いアプリの起動を高速化するといった機能を提供する。このあたりの仕様はP10 Plusと基本的には同じだ。

本体正面から。電源を入れたところ

5.1インチの画面は、解像度が1,920×1,080ドット、バッテリー容量は3,200mAhとなる。本体のサイズはW69.3×H145.3×D6.98mm、重量はスペック上は約145gだが、計測したところ148.5gあった。本体カラーは4色ラインナップしており、ダズリングブルー、プレステージゴールド、ミスティックシルバー、グラファイトブラック。今回はダズリングブルーを試用した。

化粧箱は観音開き。ギフトにしても嬉しい演出だ

内容物一覧。P10 PlusとP10 liteにはクリアケースが付属していたのだが、今回は付属せず。試用機だからかもしれない

重量実測値は148.5g

P10のダズリングブルーモデルと、P10 Plusのダズリングゴールドモデルは、本体表面の仕上げにスマートフォンとしては世界初となる「ハイパーダイヤモンドカット」を採用している。よく見ると格子状の模様が入っており、光沢感がありながら指紋が着きにくく、手に持っていて滑りにくいのが特徴だ。

本体左側面。SIMスロットを備える。デュアルSIMに対応する

本体右側面。電源ボタン(左)と音量ボタン(右)

本体上面。赤外線ポートを装備

本体下面。左からイヤホンジャック、USB Type-Cコネクタ、マイク、スピーカー