Q1.なぜブラウザを作っているのか?
【ひとこと回答】
- jigブラウザ……日本にガラケーユーザーがいる限り!
- Vivaldi……自分とユーザーのため
- Sleipnir……ユーザーにハピネスを届けるため
- Smooz……「調べる」という行為をエンターテインメントに変える
パネルディスカッションの最初のテーマは「なぜブラウザを作っているのか?」。各ベンダのコメントは下記の通り。
福野氏(jigブラウザ):携帯電話(ガラケー)時代にフルブラウザがなかったので作りたいと思っていた。(auの「PCサイトビューアー」が終了したため)、携帯電話向けフルブラウザサービスのしんがりとしてやっている。使いたいという人がいるかぎりやっていく。
加藤氏(Smooz):SafariやChromeは素晴らしいブラウザだけど、それらはマス向け。(メジャー向けブラウザに物足りなさを感じる)残り10%の人のために作りたい。スマートフォン向けブラウザの市場は21億人いると言われている。もし10%が取れたら2億人。アプリ市場は勝者総取りの世界で、ホーム画面にアプリがないと使われない状況。これを救っているのがブラウザ。そのなかの細かいシェアを少しでも取れれば良し。
松野氏(Sleipnir):フェンリルはもともとWebブラウザ『Sleipnir』で創業したようなもの。その時代からより良いものを形にして実際に使ってもらい「確かに良い、面白い」と思ってもらう。そういう感動を届けたい。
冨田氏(Vivaldi):社会人になって、ほとんどの時間をブラウザを作ることに費やしていた。大学を卒業して(電力会社へ)新卒入社した頃は、ちょうどNetscape Communicationsが上場した時期(1995年)。自分もブラウザを作りたいと思って、2001年にOperaへ入社した。以来、ヨン(Vivaldi Technologies CEOのJon von Tetzchner氏)とパートナーを組んでやってきた。Operaは2014年に辞めたが、その頃には使いたいブラウザが世の中になかったので、じゃあ自分たちで作るしかないなと。
(※Vivaldiの開発経緯はインタビュー記事「我々はユーザーのために立ち上がる - 冨田COOに聞くVivaldiブラウザ」に詳しい)