日立アプライアンスは7月4日に、7月20日から発売するIHジャー炊飯器「ふっくら御膳」RZ-AW3000Mと、過熱水蒸気オーブンレンジ「ヘルシーシェフ」MRO-TW1のメディア向け説明会を開催。ふっくら御膳で炊くごはん、ヘルシーシェフで作る多彩な料理を、実際に体験してきた。

RZ-AW3000Mは、5.5合炊きのIHジャー炊飯器。特長は独自の「圧力スチーム炊き」を搭載していること。これは、圧力をかけて加熱したあと、圧力をかけながら最高105℃のスチームで蒸らすという仕組み。給水することなくオートでスチームを発生し、ふっくら甘く艶やかなごはんを炊き上げる。

RZ-AW3000M

内釜の新製法で、ごはんの味をもっとおいしく

新製品では、内釜の製法を変えて、炊きムラを減らした。炊きムラがなぜ起きるのかというと、内釜の中でどうしても加熱が早いところと遅いところができ、それにより早いところではやわらかく、遅いところではかたく炊き上がってしまう。これは炊く量が多いほど起きやすくなる。同社によれば、現行機種でも炊きムラの許容範囲に収まっているが、より炊きムラの差を小さくすべく、新しい内釜の製法を採用したそうだ。

新製法はアルミ合金製の内釜の底面に、発熱性の高い鉄の粒子を超音速で精巧に打ち込むという方法。これにより、打ち込む鉄の厚みを細かく制御し、内釜の底に厚い層と薄い層を形成する。鉄が厚い層が効率的に発熱し、薄い層とあわせて底面全体で1,330Wの大火力を引き出す。さらに、アルミ合金層が、底面で発熱した熱を内釜全体にすばやく伝え、釜内の温度上昇のばらつきを抑え、炊きムラを減らすとしている。

内釜底面にマッハ2で鉄の粒子を打ち込む

もともと、炊きムラといっても許容範囲内なので、食べでもそれほど違いは分からないのではないかと思ったが、新製品で炊いたごはんを食べると、ごはんの甘味や食べたあとの甘味の残りが現行機種よりも増している気がした。

日立アプライアンスの商品戦略本部 冷蔵庫・調理商品企画部の鈴木康志氏にその点を聞くと「炊きムラを抑えたことで、ごはん一粒一粒の甘味のばらつきも抑えることができました。そのため、炊いたごはん全体の平均値が上がり、現行機種よりも長く甘味が残ると感じるのではないでしょうか」とのことだ。

このほか、新製品では白米だけでなく玄米も「しゃっきり、ふつう、もちもち」と炊き分けられるコースを用意した。もちもちコースとしゃっきりコースで炊いた玄米を食べ比べてみたが、もちもちコースはクセがなく玄米初心者でも食べやすい炊き上がりで、しゃっきりコースは、玄米らしい味わいを堪能することができた。

見やすい水位線、蒸気カット、軽い内釜で使い勝手に配慮

炊飯時の外に出る蒸気を抑える「蒸気カット」、1kgを切る約720gの内釜など使い勝手にも配慮している。さらに新製品では、内釜の水位線や合数の文字を大きくし見やすくした。

水位線が大きくて見やすい