既報の通りAMDはEPYCプロセッサを発表したが、SKUや価格ついて少し細かな情報が確認できたのでUpdateしたい。

EPYCプロセッサは6月20日より出荷開始しているものの、全SKUが用意されるわけではなく、まず出荷されるのはEPYC 7601/7551/7451/7351の4製品のみである。とはいえ、7月末までには全てのSKUが出荷開始されるとのことである。

次が価格であるが、すべての製品の価格が発表になっていないものの、EPYC 7601(Photo01)やEPYC 7551P(Photo02)に加えて、いくつか(Photo03)の価格が開示された。

Photo01:4000ドルをちょっと超える程度に設定されている

Photo02:1P専用ということもあって、なかなか意欲的だ

Photo03:コア数で4つのカテゴリに分かれ、あとは動作周波数(とTDP)で価格が決まる形に

1 Socket専用のP付モデルが低めに設定されているのは、戦略的なものだそうである。2 Socket向けのP無しモデルは1 Socketと2 Socketの両方で利用できるが、1 Socket専用では外部のPCI ExpressレーンをInfinity Fabricに切り替えできないようにすることで2 Socketで利用できない形にしている。

その代わり大きくコストを下げることで、競合の2 Socketサーバーからの積極的な乗り換えを促したいという話であった、

3つ目がL3キャッシュの容量。RYZENの場合はL3の容量は単純にコア数×2MBとなっていたが、EPYCの場合はコアを無効にしても、そのL3は生かす形で残すパターンがあることがわかった。この結果、。32/24コアに関して64MB(ダイあたり16MB)で、16コア製品以下は32MB(ダイあたり8MB)となるという話だった。

以上の情報をまとめたのが次の表となる。いくつかの価格がTDB(To Be Annouced)になっているのは、これに関しては現状未公表ということである。

ちなみにこの6月20日に、RADEON Instinct MI25も正式発表された(Photo04,05)。会場では、EPYCの1PにRADEON Instinctg MI25を4枚装着し、2Uサーバー1台で100TFlopsの演算性能を持つ構成も紹介された(Photo06)。

Photo04:Radeon Instinct MI25を誇らしげに掲げるCEOのDr.Lisa Su

Photo05:Radeon Instinct MI25の主要なスペック

Photo06:この100TFlops(FP16)といいのは、Tesla V100を搭載したNVIDIAのDGX-1と同じスペックである