人の創意工夫を増幅するAI関連の強化ポイント

AI関連の話題はMicrosoft EVP, AI & ResearchのHarry Shum氏が担当し、Cognitive Servicesに「Video Indexer」と「Cognitive Services Labs」が新たに加わることを発表した。

前者は動画に対するメタデータを自動生成する機能だが、ちょうどフジテレビの動画投稿サイト「DREAM FACTORY」で行われたデモンストレーションでも、この機能が使われている。後者の「Cognitive Services Labs」は、開発者がコグニティブサービスで実験的な試みを行えるプラットフォームとなる。

Microsoft EVP, AI & ResearchのHarry Shum氏

Cognitive Servicesに「Video Indexer」「Cognitive Services Labs」が追加された

その他にも、画像認識AIをWebブラウザー経由で行える「Custom Vision」の新設やチャットボットの改善、Microsoft Azure上で深層学習のトレーニングを行う「Azure Batch AI Training」などもアナウンスされた。

また、日本国内では発表済みの「Microsoft Translator」に関してもデモンストレーションを披露。会場ではスペイン語と中国語のリアルタイム音声翻訳を試みたが、中国語→スペイン語は聞き取りに失敗するなど、場所を選ぶことに変わりはないようだ。

Microsoft Translatorのデモンストレーション

1日目は、Windows 10 Sや新デバイスに関する発表が一切行われず、少々拍子抜けした感は否めない。だが、Buildはそもそも開発者向けカンファレンスであり、今現在の開発者が関心を持つ話題を優先するのは当たり前だ。そのためMicrosoftは、クラウド&AIをビッグテーマとして、昨年の2日目から初日に持ってきたのだろう。明日は2日目の基調講演で語られた内容をご報告する。

基調講演では「Harman Kardon」を用いてCortanaと会話するデモンストレーションも披露された

阿久津良和(Cactus)