マネーツリーは、2015年「シリーズA」で出資したメガバンク系ベンチャーキャピタルのみずほキャピタル、SMBCベンチャーキャピタル、セールスフォース・ドットコムの投資部門であるセールスフォースベンチャーズに加え、SBIインベストメント、ふくおかテクノロジーパートナーズ、広島ベンチャーキャピタル、池田泉州キャピタルと、英国大手運用会社であるベイリー・ ギフォード・アンド・カンパニーより総額10億円を超える出資を受けたことを発表した。今回のリードインベスターは、SBIインベストメントであることも明らかにしている。

今回の資金調達は、世界中で急速な発展を遂げている「フィンテック」市場における、 マネーツリーのさらなる事業拡充、B2Cサービスの機能向上、金融インフラプラットフォーム「MT LINK」を中心としたB2B事業拡大および組織力の強化を目的としたものとしている。また、ベイリー・ギフォード・アンド・カンパニーのファイナンス参加が、今後の海外展開の布石となるであろうと明言している。

資金調達を得て、個人資産管理アプリ 「Moneytree」、経費精算の簡略化を支援する「Moneytree Work 経費精算」、経費精算機能に加えモバイルでも法人口座閲覧が行える「Moneytree Work 法人口座」に新たな機能搭載も今後実施していく予定だ。

今後の事業展開については、B2B事業により注力することを表明している。MT LINKはサービス公開2年で既に20社の金融および会計ソフト業界の企業から採用されているが、さらなる事業拡大を目指し、成長を加速化させたいという想いがあるようだ。

といった背景から、MT LINKの理解を促進させるため、Webサイトのリニューアルも実施された。MT LINKの特徴をはじめ、サービス概要、採用事例などが紹介されている。

今回の発表に関し、マネーツリーの代表取締役であるポール・チャップマン氏は「このたびの資金調達により、マネーツリーが次の成長段階に進めることをうれしく思います。国内外問わず、フィンテック業界は著しく拡充しています。これまで以上に、サービスのセキュリティー維持、プライバシー保護、情報の透明性に注力します。また、金融業界のデジタルバンキング化をサポートし、会計業界のクラウド会計システムの土台作りに貢献していきながら、利用者を主体とした業界全体のエコシステムの構築に尽力してまいります。さらに、日本の技術を海外へ展開することで、サービスのグローバル化を目指していきたいと考えております」とコメントしている。