世界最大のモバイル関連展示会「Mobile World Congress(MWC) 2017」が、スペイン・バルセロナで開幕した。初日には、ソニーモバイルコミニュケーションズがプレスカンファレンスを開催し、960fpsの「スーパースローモーション撮影」が可能なスマートフォン「Xperia XZ Premium」などを発表。いずれも今年春以降の発売予定だが、具体的な発売日などは明らかにされていない。
Xperia XZ Premiumは、ハイエンドな「Xperia XZ」のバリエーションモデル。ソニーが新規開発したメモリ積層型CMOSセンサー「Exmor RS for mobile」(有効画素数1900万画素)、新開発の「Gレンズ」、画像処理エンジンの「BIONZ for mobile」の3つを組み合わせた「Motion Eye」カメラシステムを採用したことで、最大960fpsのスーパースローモーション撮影が可能になった。
スーパースローモーションは、通常の動画撮影中にボタンを押すと、約200ミリ秒の間、960fpsで撮影。再生を押すと、ほんの一瞬の映像が6秒間にわたってゆっくりと映し出される。スーパースローモーションは単独でも撮影できるが、決定的瞬間をよりインパクトのある映像として残せるように、通常動画の撮影中にスーパースローモーション撮影を行うことを推奨していた。
先読み撮影機能も搭載されており、被写体の動きを検出すると自動的に最大4フレーム分の画像をバッファリングして、シャッターが押される直前の画像も記録しておく。これにより、シャッターを切るのがわずかに遅れても、決定的瞬間をおさめやすくなる。
Motion Eyeは、発表されたばかりの新しいセンサーであるメモリ積層型CMOSセンサーExmor RS for mobile、Gレンズ、BIONZ for mobileの組み合わせによるカメラシステムの総称 |
ディスプレイは5.5インチ液晶で、スマートフォンでは初めて4K HDRに対応した点が新しい。「トリルミナスディスプレイ for mobile」「X-Reality for mobile」「Dynamic Contrast Enhancement」といった技術も搭載する。
HDRをサポートしたことで、対応コンテンツの再生時に、より広いダイナミックレンジ、豊かな色彩で映像を再生できるようになった。また、Amazonと協業したことで、Amazonプライム・ビデオでモバイル向けのHDR映像が配信されることになったという。
そのほか、Qualcomm Snapdragon 835搭載により下り最大1Gbpsの通信に対応。USB Type-C端子は最大5GbpsのUSB 3.1 Gen1に対応した。
デバイスとしては、XZ Premuimと同じMotion Eyeを搭載した「Xperia XZs」、左右のベゼルを極限まで削除した「Xperia XA1」、6インチの大画面を搭載した「Xperia XA1 Ultra」も発表され、バリエーションを拡大させた。