筆者が米国で運転しているのは2005年モデルのクルマであることから、当然CarPlay対応の車載機は装備されていない。最新設備でなく、6連奏チェンジャーのCDプレイヤーという、なんとも懐かしい機器を搭載しているのだ。すでにCDでは音源を持っていないので、米国に渡ってきたときから宝(?)の持ち腐れであった。

取材の関係で先日、レンタカーを利用することになった。予約していたのはベーシックなセダンだったが、レンタカー店のスタッフが、「空いてるから」ということで、追加料金なしで上のクラスのクルマに乗れることになった。

そこで選んだのがシボレー・カマロだった。一応4人は乗車できる、大きなスポーツカーである。ボディが大きな割には2リッターターボエンジンという仕様であったが、それでも十分速く走ってくれるクルマだった。

そのカマロの車載機が、CarPlayに対応していた。グローブボックスにはUSB端子が搭載されており、ここにLightningケーブルを差し込んでiPhoneと接続すると、ダッシュボードにある6.5インチのディスプレイがCarPlayモードに置き換わる。ちなみに、ディスプレイの下にある「ホーム」のボタンを押せば、車載機のメニューに戻り、その画面からまたCarPlayに入ることができる。

CarPlayに入ると、ハンドルについている音声入力ボタンを押せばSiriの待ち受け状態になり、コマンドの実行が可能となる。そこで行き先を告げると、検索して、ナビをスタートさせることができる。

普段はエアコンの吹き出し口にiPhoneを固定してナビを利用しているため、それに比べると、大きな横長の画面に、整理され大きく表示される文字や情報は、運転を妨げることなく目的地への道順を知ることができる。それだけでも、CarPlayのメリットを感じられるのだ。