発表会では、まずソニーコンピュータサイエンス研究所の北野所長があいさつ。この研究所は、応用可能な基礎研究が中心。一方で、ソニーが今まで手掛けていない新たな事業領域へのインキュベーションプロジェクトもあり、そこから教育事業が生まれた。

さらに、教育事業からスピンアウトしたのが、ソニー・グローバルエデュケーションという会社だ。オンライン算数教育などいくつかのプロジェクトが行われているが、今回はロボット・プログラミングという魅力ある教材となったと、KOOVの概要を紹介した。

ソニーコンピュータサイエンス研究所取締役所長の北野宏明氏

ソニー・グローバルエデュケーション 代表取締役社長の礒津政明氏

引き続きソニー・グローバルエデュケーションの磯津社長が会社とKOOVの概要を説明。ソニー・グローバルエデュケーションは、300年先の未来を作る教育という、かなり先を見越した事業領域で展開中。STEM(Science/Technology/Engineering/Mathematicsの頭文字)教育に力を入れており、世界最大級のオンライン算数コンテスト「Global Math Challenge」を過去4回開催している。

ソニー・グローバルエデュケーションは300年先を見据えた教育ネットワークを行う企業として、一昨年スピンアウト。ソニーコンピュータサイエンス研究所が生まれ故郷となる

STEM教育科目を初等教育向けに再構築し、グローバルにサービス展開するためのカリキュラム「STEM 101」は、Think/Make/Feelという3つのプログラムで構築。KOOVはMakeを具現化したもの

STEM 101のThinkを具現化したGlobal Math Challengeは過去4回行われており、累計30万人が受験

今回発表したKOOVは、自宅で子供が一人で学べる創造力を育成するロボット・プログラミング学習キット、という位置付け。今後求められてくるプログラミング的思考や、21世紀型スキルを家庭で自己学習できる製品だとした。

KOOVは記号的な造語で、デジタルのシンボルである「1」「0」、数学的記号の「<」「>」を組み合わせている。中央の「OO」を∞として、KeyとValueが無限に組み合わさり、創造物を生み出すという想いを込めた。

2020年には小学校でプログラミング授業を行うという流れ

KOOVは自由に遊ぶことで、ロボットやプログラミングを直感的に学べる学習キット

KOOVは何かの略語ではなく、原始的なものから創造物を生み出すというシンボル