炊飯器などの「お米家電事業」に参入したのは、2015年からだから、その段階では、すでにコメの知見がある状態だった。大学など研究機関との共同研究なども進めていて、いかに本格的にコメの研究に取り組んでいるかがうかがえる。

コメへの知見には自信があるのだ

このコメへの知見が、銘柄ごとの味や、硬さなどの特性を踏まえた炊飯器の開発に、大きなアドバンテージをもたらしている。開発のスピードも、追求できる味の深みもだ。だから“銘柄別炊き分け”で勝負できるのだ。

精米事業と家電事業、両方を持つ企業の強みがここに

2016年売上高10億円の達成

その結果、2016年の計画目標10億円を達成した。2017年は3倍の30億円、2018年には、60億円を計画している。今までに発売している炊飯器の中には、欠品状態になっているものもあり、好調さがうかがえる。

この計画どうやって実現できるのか……

2017年には、先に取り上げた5.5合のIH炊飯器など6アイテムを投入予定で、バリエーションが増えることによる売り上げの増加もあるが、別の理由もある。

販路拡大のインパクト

同社が本格的に家電事業に参入したのは、2009年。大手メーカー並みの品質でありながら、機能を絞り、目の付け所のいい商品を、「値ごろ感」のいい価格で、一貫して世に出してきた。それが消費者から支持され、今では同社の主力事業に成長した。