クリーナーヘッドは、カーペットとフローリングを区別し、床面に合わせて床との密閉性を調整、吸引力を一定に保つことができる。また、サイズもコンパクトで、自立するため、収納する場所をとらずインテリアとして置いてもいい。

ホースを取り外せば、かゆいところに手が届く掃除が可能

さらに、ハンドルと本体をつなぐホースは伸縮式で取り外し可能。狭いスペースや、高い位置のゴミをとることもできる。

日本の家事情から見たアップライト型の弱点を考慮した製品といえる。

こう書いていると、とても魅力あふれる製品に聞こえてくる……。なのになぜ、8年間新しい製品が日本で発売されなかったのか。

なぜ今なのか

実はダイソンはこのアップライト型掃除機を8年もの間新作を出してこなかったわけではない。ワールドではその間にも出しているのだ。ただ、日本では発売されていなかっただけ。

同社の広報によると、アップライト型は、同社の伝統的なタイプの掃除機で、欧米では主流。一方、日本の家はより欧米と比べ、小さいことなどから先に取り上げたキャニスター式が主流。同社にとっては日本市場において、販売の優先順位が高いわけではなかったという。ただ、一定数の根強いユーザーからの声をもらい続けていたこと、そして今回、ボール部分などが、より日本の家庭にあった小型のものが出たため、8年ぶりの発売になったという。

ユーザーは、欧米で暮らしたことのある人や、欧米にあこがれを持っている人、そして、海外から仕事で日本に移住している人などだという。だが、アップライト型としてはコンパクトで、インテリアとしても置いておける。しかも、キャニスター式よりも安価であることなどからも、認知されるようになれば、使ってみたいとの声は大きくなる可能性もあるだろう。

グローバル化が進む現代、日本にも多様な人材が訪れている。ダイソンの新作によって、日本でもアップライト型が主流になっていく未来がくるかもしれない。