BALMUDA The Potのウリは、お湯を注ぎやすい形状と美しいデザイン。寺尾氏は、BALMUDA The Toasterが受け入れられた要因に、「デザインの良さ」が少なからずあると分析しており、BALMUDA The Potにおいても「なるべく気持ちよく、楽しく暮らすために、どういう大きさ・質感であるべきかを考えた」という。

水位線は本体内側に。ハンドル下のレバーを軽く押すと湯沸しを開始し、ハンドルに備えたネオン管が点灯する。600mlの水を入れた場合は約3分で沸く

容量は600mlで、コーヒー3杯分、即席ラーメン2杯分を作るのにちょうどいいサイズだ。と、ここで急に即席ラーメンの話が出てきたが、これには寺尾氏の思い出が関係。「高校時代、バイクで夜通し走った後、夜明けの県道沿いで、自動販売機の即席ラーメンを食べるのが最高においしかった。今でも即席ラーメンを食べるときは、夜明けの寒い日に、あえて外に出て食べる。それがとてもおいしい! 」と、ここにも寺尾氏ならではの熱が垣間見えた。

BALMUDA The Potの注ぎ口は細くなっているが、「即席ラーメンはなるべく早く食べたいだろう」という配慮のもと、お湯を注ぎきるまでに時間がかかりすぎないよう設計。最高のハンドドリップと、普段使いでもストレスのない速度を両立したという。どうでもいいが、ここまで聴いて筆者、ラーメンも食べたくなってきた。