シャープは9月2日、ウォーターオーブン専用機「ヘルシオ グリエ」を発表した。発売は10月11日で、価格はオープン。推定市場価格は40,000円前後。従来のヘルシオシリーズのオーブンから、過熱水蒸気を使ったウォーターオーブン機能を独立させた製品となっている。

ヘルシオ グリエ

ヘルシオ グリエは、パン、お惣菜、冷凍食品など、買ってきた食材や料理を手軽においしく調理するためのウォーターオーブン専用機。ヘルシオシリーズのオーブン「AX-AP300」(26L)などと同じエンジンを搭載し、熱量の多い過熱水蒸気で食材の中心までしっかりとあたためる。

なお、これまでのヘルシオシリーズのオーブンが生の食材を調理できる製品であるのに対し、ヘルシオ グリエは加工食品をできたてのように加熱する製品として位置づけている。

共働きや少人数世帯の増加により、購入したものを家で食べる「中食」の市場が拡大していることに着目し、開発された

使い方 - 「冷凍の鶏のからあげ」を調理してみる

上面のタンクを外し、20cc以上の水を入れてはめ込むと自動で電源が入る。水はポンプ部を通って背面に過熱水蒸気エンジンに送り、高温の過熱水蒸気を発生、背面の吹き出し口から庫内に噴出。なお、庫内には温度を維持するためのガラス管ヒーターを配置している。

タンクに水を入れ、蓋をしめて上面にセット

ヘルシオ グリエのスケルトンモデル。タンク → 半透明のチューブ → ポンプ部 → 過熱水蒸気エンジンという経路で水を送る

過熱水蒸気エンジンは背面に搭載。ヘルシオシリーズのオーブン「AX-AP300」(26L)などと同じものを使用している

背面にある4カ所の穴から庫内に過熱水蒸気が送られる。過熱水蒸気の温度を維持するためのガラス管ヒーターも搭載

過熱水蒸気のパワーは、「過熱切替」のボタンを押して設定。ロールパンなどをふっくら焼き上げる「弱:ふっくら」、お惣菜の加熱やノンフライ調理に向いた「中:サックリ」、トーストやピザなどをこんがり仕上げる「強:こんがり」の3段階から選択できる。パワーを設定後、つまみを回転させて時間を設定すると、調理を開始する。

「過熱切替」ボタンでパワーを選び、つまみをまわして時間を設定すると加熱を開始する

加熱中のヘルシオ グリエ。前面が蒸気で曇っている

冷凍の鶏のから揚げを、オーブントースターとヘルシオ グリエで調理して比べたところ。オーブントースターで加熱したものは焦げ目がついてしまったが、ヘルシオ グリエを使ったものはきれいに仕上がっている

食材の中心温度も、オーブントースターでは47度までしか上がらなかったが、ヘルシオ グリエでは74度まであたためられた

ヘルシオ グリエのトレイには油が落ちていた

脱油効果、異なる食材の同時調理も

食材の余分な油をおとす効果もあり、電子レンジで調理した場合よりも、油分の摂取量を抑えられるという。たとえば、お惣菜のえびの天ぷら1人前を加熱する場合、電子レンジで加熱したときよりも約37kcalカットできるという。

お惣菜のえびの天ぷらもおいしく調理。脱油効果により、1人前につき油4g(約37kcalぶん)を落とす。1年間だとグラス1杯分の油がカットできるという(えびの天ぷら4本・125gを週1回食べた場合)

ヘルシオシリーズのオーブンと同様、異なる食材の同時加熱も可能。パン、卵、野菜などを同じトレイにのせて約6分加熱すれば、モーニングプレートが出来上がる。このほか、うなぎの白焼きや焼き牡蠣など、いわゆる「酒の肴」の調理も想定している。

モーニングプレートの例。アルミカップに生卵を入れたものもきちんと仕上がっている

いわゆる「酒の肴」の調理にも向いている

ヘルシオ グリエで焼いたクロワッサン。表面はカリカリ、中はふんわり

本体サイズはW412×D315×H218mm、重さは6.3kg。庫内寸法はW259×D230×H76mm。カラーはレッド系のみとなっている。メニュー集のほか、焼き網とトレイが1枚ずつ付属する。

「ヘルシオ」ロゴ刷新

なおシャープは、ヘルシオシリーズのグローバル展開に向け、「ヘルシオ」ロゴをリニューアルした。新しいロゴは、今回のヘルシオ グリエから使用している。

従来のヘルシオロゴ

新ロゴ。「i」のデザインが変わっている