ファインダーがさらにインテリジェントに

ファインダーには、倍率約0.71倍/視野率100%のペンタプリズムを搭載。倍率と視野率のスペックは変わらないが、新材料の使用によってファインダー表示の倍率色収差が低減されている。

透過型液晶によってファインダー像にさまざまな情報を重ねて表示する「インテリジェントビューファインダー」も進化した。これまでのAF情報やグリッドのほかに、撮影モードやホワイトバランス、ドライブモード、記録画質、デジタルレンズオプティマイザといった細かい撮影情報を表示可能になった。

視野率100%のガラス製ペンタプリズム。表示は明るくクリアだ。フォーカシングスクリーンは固定式

ファインダー内表示のカスタマイズ画面。電子水準器を、AFフレームとは別に画面上部に表示できるようになった

電池残量や記録画質、フリッカー検知など自分にとって必要な情報のみを選んでファインダー内に表示できる

EOS-1D X Mark II譲りのAFシステム

AFには、同社フラッグシップ機「EOS-1D X Mark II」と同等の「61点高密度レティクルAF II」を搭載。測距点の数はEOS 5D Mark IIIと同じ61点だが、測距点の配置は上下に拡大した。さらに全点でのF8測距対応や、低輝度限界EV-3対応、「EOS iTR AF」による顔・色の検知など、トータルのAF性能は確実に進化している。

測距エリア選択モードは「ラージゾーン」が追加され、全7モードから選択できる

背面のマルチコントローラーでAFフレームの選択を、「測距エリア選択ボタン」で測距エリア選択モードの切り換えをそれぞれダイレクトに行える

「EOS iTR AF」をオンにして、測距エリアモードをゾーンAFやラージゾーンAF、自動選択AFにすると、人の顔や被写体の色を認識してAFが作動する

シーン解析およびAEには「EOS iSA System」を採用。15万画素RGB+IR (近赤外光) 測光センサーによって252分割の測光を行いつつ、被写体の顔や色、動き、距離などの情報を加味して、高精度にAEを制御する。

連写は、EOS 5D Mark IIIの最高約6コマ/秒から、EOS 5D Mark IVでは最高約7コマ/秒にスピードアップした。連続撮影可能枚数も向上し、JPEG/ファインで約110枚まで、RAW+JPEGで約13枚まで続けて撮影できる。

カメラブレ対策としては、新しいミラー振動制御システムを採用。メインミラー駆動時の衝撃を2つのカムによって低減するツインカム機構を「EOS 5Ds / 5Ds R」から継承したうえで、サブミラーにバネを追加するなどして、ミラー駆動の高速化と低振動化の両立を図っている。実際の使用では、単写・連写を問わず、EOS 5D Mark IIIに比べてレリーズ時の音と振動が抑えられていることを体感できた。

ドライブモードでは、1枚撮影や高速連続撮影のほか、ソフト1枚撮影、ソフト連続撮影、セルフタイマーなどが選べる