WWDC16で発表されたiOS 10でも当然のように機能向上が図られるSiri。Appleによると、現在。1週間のSiriへのリクエスト数は20億件を数え、端末ないの機能を使った様々なことができるように進化している。

iOS以外でもSiriは重用されるようになった。Apple TVでは、映画やドラマの検索や文字入力のための重要な機能を司るようになっているし、新たにmacOS Sierraで、MacからSiriを利用できるようになった。音声による検索結果を通知センターに保存することができ、スポーツの試合経過などを最新の情報に更新し続けるなど、デスクトップでの生産性向上という役割を果たしていきそうだ。

そんなSiriのiOSでの最も大きなニュースは、サードパーティーへの開放だ。Siri APIを利用したアプリは、その機能を声で呼び出すことができるようになる。

Siriが開発者に開放されたが、iOS 10では6つのカテゴリに属するアプリからの利用に限られる

SiriのAPI開放というと、あらゆるアプリからSiriを利用できるようになりそうに聞こえるが、実際はそうではない。iOS 10で搭載されるSiriKitでは、現段階において、6つのカテゴリに限ってSiriから利用できるようになる。そのカテゴリとは以下の通りだ。

  • ライドシェアリング(UberやLyftなど)
  • メッセージ(LINEやFacebookメッセンジャーなど)
  • 音声通話(Skypeや前述のメッセージアプリなど)
  • 写真検索
  • ペイメント(Square Cashなどの送金アプリなど)
  • ワークアウト・フィットネス

これらのアプリに加えて、車載端末とiPhoneを接続して利用するCarPlayを通じて、車の機能を声で設定することもできるようになる。

今後、利用頻度が高く、音声でのリクエストとの親和性が高いカテゴリについて追加されることもあるだろう。ただ、現状は、こうした使い方だけ、ということになる。