他社との差別化という点ではもう一つ、仮想化ソリューション「HP WorkSpace」との連携がある。基本的に、画面上に一つのアプリケーションしか表示できないWindows 10 Mobile(Continuum含む)とは異なり、マルチウィンドウでの動作が可能だ。クラウド上でアプリケーションを動作させ、ネットワークを介してマルチウィンドウ表示を実現する(既存の32bitアプリケーションも動作)。HP Elite x3の画面に一つのウィンドウを表示し、その中をマルチウィンドウ化するイメージだ。これによって、生産性の向上と既存ソフト資産の継承を図れるという。

米国では、雇用したディジタルネイティブなミレニアム世代を「社内に引きつける」という取り組みが拡大している。働き方の多様化に対応したデバイスが必要だ

PCのように使えるクールなモバイルデバイス、かつPCと同じOSという意味で、Windows 10 Mobileが有利と主張

HP Elite x3が企業向けWindows 10 Mobile機としてうれしいのは、非常にハイスペックで「これ一台で出先からオフィスまで何とかなる」というところ。出先ではHP Elite x3本体のみ、あるいはノートドックと接続してモバイルPC風に使い、オフィスではデスクドックと接続して大型液晶ディスプレイ+フルサイズキーボード+マウスといった使い方ができる。そのため日本HPでは、HP Elite x3の単体売りというより、ノートドックとデスクドック、上述のHP WorkSpaceといった、システムやソリューションとしての企業提案にも力を入れていく考えだ。

電車の中では片手で利用、出先のカフェではノートドック、オフィスではデスクドックで高い生産性を確保という寸劇風のデモ

仮想化ソリューション「HP WorkSpace」では、HP WorkSpaceセキュアクラウドで既存の32bitアプリを含むデスクトップアプリを実行でき、パフォーマンスも確保

クラウド実行なので、操作感の支障となるのは「遅延」だ。そこで、どれくらいの遅延が発生しているかを確認できるようになっていた