新商品に戻ろう。同社は「既存商品の磨き上げ」「キャンペーン商品」「ターゲット対応」「医食同源」の4つをポイントに商品開発を進めたという(商品本部長 太田恒有氏)。なかでも既存商品の磨き上げとしてバーガーに次ぐ同社の柱、ホットドッグのソーセージを約25%増量することが、第一の注目点といえるだろう。

アボカドや減塩ドレッシングで健康を強調

モスフードサービス 商品本部長 太田恒有氏

次に気になるのは医食同源という言葉だ。これは日頃から栄養バランスの取れた食事を摂ることで病気を予防するという考えで、この思想をテーマに商品開発を進めたという。その結果、開発されたのが「アボカドチリバーガー」と「アボカドチリドッグ」の2商品。ともにアボカドという食材を強く打ち出した商品となっている。

ご存じのとおり、アボカドは“森のバター”と称されるほど栄養価が高く、ビタミンEを多く含んでいることから女性に人気の食材だ。これを国産レタスやトマト、大豆由来の植物性たんぱくを使った「ソイパティ」と組み合わせることで“健康的”というイメージを定着させるねらいがある。

左:アボカドチリバーガー、右:アボカドチリドッグ。ともに5月24日販売開始

そのほかにもサラダで使用する「和風ドレッシング」を減塩タイプにするとした。これにより従来品に比べ約25%塩分が抑えられるという。同社はカロリーハーフタイプのマヨネーズに順次変更していくと3月に発表したばかり。食材そのものだけでなく、調味料の分野でも“健康”を意識したメニューに変更していく予定だ。

さらに「ミートソース」や「テリヤキソース」などでも減塩の研究を進めており、「味に大きなちがいがなく減塩できるソースが開発できたら順次変更していく」(太田氏)と、医食同源のコンセプトに基づく開発・研究を進めていることを示した。