NVIDIAは1日、組み込み開発キット「Jetson」シリーズの新モデル「Jetson TX1」を日本国内でも提供すると発表した。法人向けは菱洋エレクトロ、個人向けにはオリオスペックが取り扱う。オリオスペックのWebサイトによると、Jetson TX1の開発キットは4月8日発売予定で価格は税込93,798円。

Jetson TX1モジュール

開発キット

「Jetson TX1」は、Maxwellをベースとした256基のCUDAコアと、64bitに対応したARM A57搭載した組み込み向けモジュール。産業用機器やロボット、ドローン、スマート家電などをターゲットとして開発されている。

前世代の「Jetson TK1」から、CPUとGPUを刷新したほか、メモリは4GB LPDDR4に強化された。また、IEEE 802.11acやBluetoothなどの無線ネットワークのサポートも追加されている。このほか、4Kビデオのエンコードおよびデコードに対応する。

OpenGL 4.5、OpenGL ES 3.1、Vulkanといった最新のグラフィックスAPIやCUDA 7.0をサポート。開発者向けのSDKとして、CUDAを用いた機械学習のライブラリ「cuDNN」や、コンピュータビジョン用のライブラリとフレームワーク「VisionWorks」といったツール群を提供する。

Jetson TX1はモジュール単体に加えて、開発ボードやACアダプタ、電源コード、USBケーブル、クイックスタートガイドを含んだ開発キットを用意。開発キットは3月中旬から提供を開始するが、モジュール単体は2016年上半期中の提供となる。

なお、法人向けを取り扱う菱洋エレクトロでは、開発キットだけではなく、オムロン直方製キャリアボードと組み合わせての提供も行うという。