12月19日・20日、東京・ベルサール秋葉原で、「ポータブルオーディオフェスティバル2015」(ポタフェス2015)が開催された。本稿ではfinalの未発表ヘッドホンのほか、エレコム、オンキヨー、B&O Playの新製品展示をレポートする。

「こだわり」の産物 - finalが「SONOROUS」の新作公開

finalは、60万円超のハイエンドヘッドホン「SONOROUS X」と38万円強の「SONOROUS VIII」の基本設計を継ぐ新作ヘッドホンとして、「SONOROUS II」と「SONOROUS III」の2機種を出品した。価格はSONOROUS IIが35,000円前後、SONOROUS IIIが45,000円前後になる予定とのこと。

SONOROUS IIとSONOROUS IIIのデザインは製品名ロゴ以外共通

finalは、11月7日に行われたショールームのプレス向け内覧会にて、SONOROUSシリーズの新作ヘッドホンを開発中であることをアナウンスし、試作機を公開していた。当時はその試作機を「SONOROUS III」と呼んでいたが、開発段階でどうしても修正したい点が見つかってしまい、「SONOROUS III」に若干の変更を加えた「新たな試作機」を作ってしまったのだった。そして、これまでSONOROUS IIIとしていたものをSONOROUS II、新たな試作機をSONOROUS IIIとし、どちらも製品化することを決定した。

SONOROUS IIとSONOROUSIIIの設計の違いは非常に微妙で、「使用している接着剤とか、本当に細かいところ」であるという。筆者はどちらも試聴したが、確かに基本的にフラットで暖かみのある音質は共通していた。しかし、SONOROUSIIIはSONOROUS IIよりも中域の主張が抑えられており、よりピュアな音傾向に近づいているように思う。2機種について、個人的には「エントリー」「上位」などというカテゴライズをせず、それぞれの個性を認めるのがよいと感じた。

エレコム、「意外にいい音」なハイレゾイヤホンを出品

エレコムは、2016年1月発売のハイレゾ対応イヤホン「EHP-R/HH1000A」を出品。EHP-R/HH1000AはBAドライバーとダイナミックドライバーを搭載したハイブリッド型を採用している。ケーブルは着脱式で、マイク付きリモコンが付いた4極ミニケーブルを標準装備する。

EHP-R/HH1000A。きょう体は一部クリアになっている。価格は税込38,091円になる予定

ちなみに、エレコムのオーディオ製品カタログにあったキャッチコピーは「意外にいい音、エレコム」。実際にEHP-R/HH1000Aは高域がよく伸びる「いい音」だった。これからの展開が実に楽しみだ。

OPIのBluetoothヘッドホン「H500BT」に注目

オンキヨー&パイオニアイノベーションズのブースでは、オンキヨーブランドのヘッドホン「H500BT」を出品していた。Bluetooth対応ヘッドホンだが、有線接続時にはハイレゾ音源を再生できることが大きな特徴だ。右ハウジングにタッチ操作機能を搭載し、指を左右にスライドさせると曲送り、上下にスライドさせると音量調節など、直感的な操作が行える。

H500BT。実勢価格は税込37,580円

完実電気ブースでB&O Play「H7」を発見

完実電気ブースで目新しかった製品は、B&O PlayのBluetoothヘッドホン「H7」。右側のイヤーカップにタッチインタフェースを備えており、音量や曲送り、再生/一時停止などを操作できる。

H7。実勢価格は税込54,890円