既存メディアにメリットは?

質疑応答には出澤氏、島村氏が対応した。既存メディアのメリットについて、島村氏は「まずはLINEの利用者の方に、ニュースに関心を持ってもらい、メディアの存在を知っていただく。特定のメディアのファンになった人は、もっと知りたいと関心が広がり、メディアのサイトに直接アクセスするようになる。そうした効果を期待している」と期待を込めた。

質疑応答で記者団の質問に回答する、出澤剛氏と島村武志氏

また、メディアに広告を掲載する企業のメリットについては「どのニュース媒体を選んだかで、購読する人の属性が明らかになる。これにより、利用者に関心の高い広告を打てる。ゆくゆくはサービスや収益の最大化を図っていける」とした。ただ、サービス開始当初は利用者の明確な属性データを持っておらず、読者を区別できていない状況だという。

LINE利用者には、記事は無料で提供する。ただ、媒体によっては有料のコンテンツもあるため、将来的にはオプションの導入も考えているという。「現在は無料で読める範囲のものを提供するが、今後、課金モデルや登録制などのオプションを提供する考えもある」と島村氏。

まだ開始したばかりの本サービス。島村氏も「まずは始めてみて、結果を通じて考えていきたい。いまは概念的な話しかできない」と繰り返し話していた。