スタックスは、SR-Λシリーズのコンデンサー型イヤースピーカー「SR-L700」「SR-L500」と、ドライバーユニット「SRM-353X」を10月23日に発売した。希望小売価格はSR-L700が135,000円、SR-L500が68,000円、SRM-353Xが81,000円(税別)。いずれも秋のヘッドフォン祭 2015の同社ブースに出品している。

振動板の電極やエンクロージャーを見直した「SR-L700」と「SR-L500」

「SR-L700」

「SR-L500」

今回発表されたコンデンサー型イヤースピーカー、新世代のSR-Λシリーズは36年ぶりのモデルチェンジ。なお、SR-Λシリーズは旧モデルも併売される予定だ。

SR-L700での改良点はおもに2つ。1つは、振動板に3層のステンレス板を熱拡散結合技術により形成した固定電極を採用した点。これは「SR-009」で使用されている技術だ。

もう1点は、エンクロージャーの新設計。これまでのSR-Λシリーズに比べると、エンクロージャーの後ろ側の厚みが増しており、より前方から音が聞こえるかのようになっている。それと同時に、エンクロージャーの外側をスリット状に開放。音のヌケを向上させている。

振動板の×印になっている部分が新しく採用された電極

SR-L700とSR-L500の静電容量は110pFで、再生周波数帯域は7Hz~41kHz。インピーダンスは145kΩ(10kHz)だ。音圧感度は101dB/100V r.n.s.で、成極電圧は580V DC。

ともに10段階の調整が可能なデュアルアークを採用。SR-L700のイヤーパッドには本皮(シープスキン)、SR-L500のイヤーパッドは人工皮革だ。また、従来はイヤーパッドを接着していたが、新モデルではダボで固定。将来的にはユーザー自身で交換できるようにしたいとのことだ。

ユーザーがはずせるようになったイヤーパッド

ケーブルは、長さ2.5mの行6芯幅広低容量ケーブル。SR-L700では芯線に6NOFC+銀メッキ軟銅線を採用。SR-L500では、HiFCケーブルとなっている。ケーブルを除いた質量はSR-L700が約360gで、SR-L500が約339gだ。

バランス入力に対応した新ドライバーユニット「SRM-353X」

「SRS-353X」

同時発表された新ドライバーユニットの「SRS-353X」は、外見的には「SRM-323S」に近いモデル。内部は大幅にリファインされており、新たにバランス入力に対応した。初段にはオリジナルのデュアルローノイズFETを採用している。周波数特性はDC~90kHz(SR-Lシリーズ使用時)で、高調波歪率は0.01%以下(1kHz/100V r.m.s.)。本体サイズはW150×D360×H100mmで、質量は3kg。バイアス電圧は580Vで、消費電力は30Wだ。

バランス入力に対応

秋のヘッドフォン祭はフジヤエ―ビックが主催しているポータブルオーディオイベント。10月25日18時まで開催中。