CDステレオシステム「OTTAVA SC-C500」

OTTAVA SC-C500は、ハイレゾ音源のネットワーク再生機能を持つセンターユニットと豊かな低音と広がりのあるサウンドを提供するコンパクトスピーカーからなるCDステレオシステムだ。発売は2016年1月22日で、希望小売価格は200,000円(税別)。11月20日より販売予約を受け付ける予定だ。

OTTAVA SC-C500

C500のセンターユニットには、フルデジタルアンプ「JENO Engine」を搭載。このアンプはテクニクス R1シリーズで培われた高音質技術が数多く採用されており、各ラインのジッターおよびノイズ対策を徹底したほか、バッテリー動作のクロックジェネレーターやバイアンプ駆動など、徹底的に音質にこだわり抜いたものだ。

天面のカバー越しにCDトレイが見えるが、このカバー、あえて手動、ユーザーが自らの手で開閉するという演出が心にくい。かつて、LPレコードをジャケットから出してセットしたように、このカバーを手で開けてCDをセットすることで、音楽を聴くことの特別感を思い出してほしいとの願いから、このような設計にしたという。

手動で開閉するCDトレイカバー。このレトロ発想ギミックは、筆者の心の琴線にも触れた

そして、縦長のコンパクトスピーカーこそ「スピーカーの前に座るのではなく、リビング空間に広がる音を楽しむ」というC500の開発コンセプトを具現化したものだ。まず、スピーカーユニットの構成がオリジナリティにあふれている。8cmウーハーを上下に対向配置し、円錐状のディフューザーで水平方向に音を拡散。さらにらせん状のチューブによって低音をより豊かに表現する。ツイーターは、90度ずつ方向を変えて3基搭載したマルチツイーター。これに独自設計のホーンが調和し、270度という広い指向性を実現した。

スピーカー内部。1.2cmツイーターを上部に3基、8cmウーハーを上下に2基配置

これまでのリスニングスタイル。二等辺三角形の頂点に座るのが理想

C500ではリスニングに最適なスイートスポットをより広くすることに注力した

スピーカーのサイズはW100×H277×D100mm、重量は約1.9kg。実際に試聴ルームで自分のリスニングポジションを変えながら聴いてみたところ、パワーに余裕があり、かつエレガントなサウンドを感じさせてくれた。場所によってはスイートスポットから外れたと感じることもあったが、それでも実際の生活空間で聴いたとすれば、リビングのソファでも、ダイニングテーブルでも、豊かな気分にさせてくれそうだ。

センターユニットにはUSBや有線LANといった接続端子、通信機能としてWi-FiとBluetoothが備わっている。DLNA、アップルのAirPlayもサポートしており、再生する音源は、PCやNASからネットワーク経由でも、直接USBメモリからも、スマートフォンやタブレットからも受けられる。ハイレゾ音源の再生については、PCM 192kHz/24bit、DSD 5.6MHzまで対応する。センターユニットのサイズはW360×H91×D248.5mm。

PCでもスマホでも、Wi-FiでもBluetoothでも、幅広く対応可能